2008年8月23日(月)

都はるみvs水前寺清子

某日(まあ8月の17日なんですが)、体調崩して、終日ベッドの中だった日曜日のこと。
「阿久悠メモリアル」みたいな番組がありました。
もう一周忌なんだそうで、それでリクエストなども公募しながら四時間に亘ってのことでした。
例の石沢典夫さんの企画なんだろうと思いますが、司会も。

でー、その時初めて気が付いてビックリした!
水前寺清子の「昭和放浪記」って阿久悠・小林亜星のコンビなんだ!!
この曲は、もの凄い名曲でね〜!
水前寺清子の芸能生活何十周年かの記念曲だったんですよ!
でー、私はてっきり、恩師の星野哲郎だとばっか思い込んでました(^^ゞ
曲想だって詞の感じだって、星野節だと思ってたんだけど、大ハズレ(^_^;

おまけに、その大事な自分自身の芸能生活何十周年かの記念曲を
ちゃんと歌いきることが出来なくて、水前寺清子が一時大嫌いになったちゃったのでした!!

なんで、その番組で、阿久悠・小林亜星コンビだってのがわかったか、というと、
途中から見たから、その時も水前寺清子が歌ったかもしれませんけど、前の方は見てないのでわかりません。

都はるみがね、「北の宿から」製作エピソードを語っていました。
この水前寺清子の「昭和放浪記」を聴いて、当時自分の方向性を探していた都自身が、
私も阿久悠・小林亜星コンビの曲を歌いたい、と言って頼んで作ってもらったのが、
あの、レコt大受賞曲の「北の宿から」だった!というわけでした。

都はるみと水前寺清子って、
コロンビアの全国コンクールで優勝を争った、というのを知っている人は多いでしょぅけど、
実際見た、聞いた、と言う人はそうは居ないと思います♪

でも、私は見てました(^^)vま、テレビですけどね(^_-)-☆

もう〜、素人の子供が聞いても、都はるみはダントツに巧いのね(^^ゞ

だけど、また見るからに不細工で品が無いの〜!!
当時は凄い斜視だったと思うし、今もちょっとまだ変でしょ(^^ゞ
でー、とにかく下品なんです(^_^;

でー、二番の子はよく分からないけど、まあソコソコウマそうだし、第一可愛かったのねん♪
それが後で聞いたら水前寺清子だったんだけど、
その時どんな印象だかははっきり憶えていないだね、これが(^_^;
とにかく可愛い子だった気がします。

それで当然私は、その可愛い子の方が優勝すると信じて疑わなかったんだけど、
歌が巧い子の方が優勝してしまった!!・・・当然といえば当然だったけど大不満(^^ゞ

都はるみがデビューしたのも知ってたわよ!
あー!アイツだ!!
大嫌い!!!
どうしてこんな下品なんだろう?って思ってたのですよ。
それで、「アンコ椿」とか「涙の連絡船」とかヒットが出ても、嫌だわ〜と思ってました。

そしたら、何の時かな・・・大分経ってから、「はるみの三度笠」という歌を歌ったのを聞いた時、
これがビックリした!!
巧い!!ホントーに巧い!!!!
巧い人が、巧さを見せずにサラーッと歌った時に来るゾゾゾという感じ!!

凄いね〜!!
これは正直ビックリした(^_^;
もう、こういうことがあると、下品もヘッタクレもなくなる(^_^;
まあ、お上品とは言わなくても、芸能界でそれだけの実績を上げればね
それなりの存在感は出てくるし(^^ゞ

他の巧いという歌手の歌を聞いた時でも、あんまり、こういうことはないのです。

後は、・・・
ちあきなおみの「ねえ、あんた」を聞いた時、昼寝の目がパーっと覚めた(^_^;
それから・・・
ジュリーの「ダーリング」ね〜!これはジュリーがあんなに歌えると思った方のショックが大きい(^_^;
越路吹雪のショーでアンコールで「ヤッハラバイバイ」を歌った時。
雪村いずみが菅原洋一の「今日でお別れ」を一番菅原で、二番雪村でデュエットした時。
永ちゃんの「時間よとまれ」を初めて聞いた時(^^ゞ
加藤登紀子の「百万本のバラ」くらいかな・・・(^^ゞ

外人だと、ミルバにつきるけど・・・題名出てこないな(^_^;
あ、それに関連して、
西条秀樹って、けっこうカンツォーネ巧いのですが・・・アイドルといわれて損してます(^_^;

もひとつついでに、↑さっきのジュリーの「ダーリング」!
ああいう歌をあれだけ巧く漫画チックに歌える歌手って日本にはいませんよ〜(^^)
この阿久悠メモリアルでも一連のジュリーの一連のヒット曲は本当に凄かったわ!!

後、シャーリー・バッシーの一連の歌は震えた!!

あー、都はるみに戻って(^_^;
もひとつ都自身が岡千秋との「浪速恋しぐれ」の時、夜ヒットだったんだけど、岡千秋が風邪で声が出なかったのです。
そしたらこの時の都はるみは凄かった!!
もう、スタジオ中がもう圧倒されてシーンとなって聞いてたけど、
こちらもテレビの画面食いつくみたいに見て聞いてました(^_^;

でー、それ以来、「はるみの三度笠」以来、都はるみのファンです(^^)
でも、都はるみが歌う持ち歌というのはあまり好きなものはなくて・・・「女の海峡」くらいかな(^_^;
テレビの歌番組でサラリと歌った「愛の賛歌」はもう〜素晴らしい!!
私はコーチャンの「愛の賛歌」って、あんまり良いと思わないのですよ(^_^;
岸洋子はみんなが言うほど巧いと思わないし、金子由香里の銀巴里風愛の賛歌は好きじゃない(^_^;
私の中での「愛の賛歌」は都はるみです(*^-^*)

そうそう、ついでに、「浪速恋しぐれ」といえば、なんですけど・・・話はドンドン逸れますが(^_^;
こないだ、長々不倫のお相手が亡くなった直後のNHKで、氷川きよしとジョイントをして、これを歌ったのです。
これは、見なきゃ!聞かなきゃ!!
でー、凄かったよー!!
氷川きよしも、猛烈入れ込んでハイテンションでしたけど、
都はるみの真骨頂ね!!
こういう、逆風というか、こういう時の都はるみの歌に籠める執念ていうのは、もう、
これは命いくつあっても足りないくらいの掛け方です!!
歌う為に生まれてきた人で、歌うために生きていかなくちゃいけない人ですよ・・・悲しいね(^_^;
「ふつうのおばさん」には金輪際なれない業を背負ってますm(__)m

でー、水前寺清子はデビューした時、あれがとはわかりませんでした(^_^;
コロンビアから名プロデューサーといわれた人が独立してクラウンレコードを設立して、
こっちに、コロンビアから随分移籍したんだけど、
まだ手駒が足りない、というんで、新人がたくさんデビューしました。
その中に「涙を抱いた渡り鳥」というので水前寺清子って言うのが居て、かなり際物という感じだったんだ(^^ゞ
だから、残るとも思わなくて・・・そしたらしばらく立って、
この子はコロンビアの全国コンクールであの都はるみと優勝を争った子だ、といわれて、
へえー!あの子?こんなに歌下手だったかな?というくらい(^_^;

そしたら、そのうち例の「お化け番組」といわれた「ありがとう」で大ブレークして、
NHKの番組などでみせるショーマンシップで、おー!いいねぇ♪となりました(^^)

でも、そのうち、歌が巧くなるか、巧くなるか・・・と思っていたんだけど、
これが全然ダメなんだわぁ〜(^_^;
たしか、長谷川ナントカさんというアドベンチャー・アルピニストというのかな・・・その人が、
「チータの大ファン」で、登山の時には必ず「チータのテープを持って、それに励まされて登山する」
という話でした。
今と違って、一番軽いテープデッキでも700グラムくらいはあった時代て゜す!!
それを持たなければ食料品の一品でももてるんだから、大変な事ですよ!!
だから、水前寺清子が偽者だとは思わない。
でも下手なものは下手なのです!!

そうそう、高倉健がファンなんだって?!
江利チエミ(の声)に似ているからだというのですが・・・本当?

そこへ「昭和放浪記」!
あれは本当に名曲なのよ!!
まんま「人生劇場」というか、尾崎士郎とか冨田常雄を読むような雰囲気の歌で、
もう最初から、水前寺清子には無理だと思ったんだけど・・・これはフランク永井です!
次善が北島三郎。
他の人ではちょっと無理だな・・・五木ひろしとか、あのへんだと説明くさくなるからね(^_^;
細川たかしだと前途洋々になっちゃうし(^_^;

♪女の名前は花という 日陰の花だと泣いて言う 外は五月の雨吹雪 抱いたこの俺 流れ者
♪女は数えて二十一 幸せ一年あと不幸 枕抱えて数え歌・・・
♪女は眠いと眼を閉じる 夢でもみるならそれもいい 雨戸細めに明けながら 仰ぐ夜空に流れ星
・・・歌う昭和の放浪記♪
・・・ってのよ、確か(^_^;
・・・ホントに聞く機会に恵まれなかったもんで・・・2〜3回しか聞いた事無いですよ(^^ゞ
(だって、この当日だって掛からなかったらしい・・・後で確かめたら・・・都はるみの話の中に出てきただけみたい、です)
なので「文責オバサン」


もう〜パーっと広がるでしょ。

どこか場末の娼婦宿。
潰し島田のほつれ髪が細いうなじにかかって、ド派手な長襦袢が窶れた姿を際立たせる
・・・そんなに頭もよくないけど気立てだけはいい女、
騙されることばかりの不器用な生き方しかできなくて・・・
男の甘い言葉に親を捨て故郷を捨てて、それでも、たった一年、男との甘い生活があったのか。
そのたった一年の幸せのだけを支えに誰も恨まず生きている・・・
いつか病を得て、鉄漿溝の泡沫となってしまうかもしれない女、
決してまためぐり合うこともない行きずりの男と女が、ふいっと魂が触れ合った瞬間・・・だよ。

これが、水前寺清子には歌えません!!
こんな良い曲書いてもらってさ、しかも自分の記念曲というと、他の誰も歌えないじゃない。
ってことは、もう〜お蔵入りに等しいじゃない(>_<)
でー、あきれ返って嫌いになった(^^ゞ

でも、ショーマンとしては、やっぱり捨て難い物があったし、
しかも、いつだったか、お昼のワイドショーの司会をやったでしょ。
あの時NHKのスポーツキャスターで人気があった中村克洋かな、その人がサポートについたんだけど、
全く、水前寺ワールドで仕切っていたのね♪
しかも、言葉遣いがきちんとしていて、敬語や丁寧語の使い方に齟齬が無くて、
自分の意見をはっきり言って!!
ゲストも立てて、周囲に気配りもして
これが、一言一句の台本ありなら、それだけでも名女優だよ、
どっちにしても凄い!と思ったのね〜。
で、諦めた!!
水前寺清子、昭和の名エンターテイナー、女優、司会、オールマイティ。趣味で歌も歌う、と。


でも、不思議なものですねぇ・・・そのお蔵入りに近くなってしまった
「昭和放浪記」を聞いて、名歌手都が、阿久悠・小林亜星に歌を依頼したんだから♪
それで「北の宿から」ですからねぇ・・・。
歌は生まれるものなのねぇ・・・それで育つかどうかはまた分からないんだけど・・・(^_^;


ちなみに、都はるみと水前寺清子も
そのコンクールのシコリで、かなり後々まで二人ともお互いを意識して仲が悪かったそうです。
仲直りをしたのは、
都はるみが「普通のオバサンに戻りたい」って引退した時、
最後の「夜ヒット」に水前寺清子が駆けつけて、それで都はるみが偉く感激して号泣して、
それからだそうです。

その前は水前寺が紅白の司会をした時に都の紹介をするのを嫌がったとか、いろいろ言われたけどねぇ(^_^;

でも、まあ、その好みで言わせてもらえば、
「北の宿から」はあまり好きじゃないのです・・・
都はるみは「愛の賛歌」で、
「昭和放浪記」!フランク永井で聞きたかったね(*^-^*)


そうだ!
阿久悠ついでに、北原ミレイのデビュー曲の「懺悔の値打ちもない」って曲があります。
あれが、どうも東京音楽祭(という音楽祭がありまして、その参加曲だったのさ)で、
最初に聞いた時から中途半端だな・・・と、思っていたんですよ!
そしたらやっぱり後があったんですって〜\(^^)/

その当時としては、傷害事件(私は殺しちゃったんだ、と思ってるけどね)を起こして、
刑務所に服役して、という詞はタブー視されたんですってさ(^_^;
それじゃ松尾和子の「再会」(川内康範の詞かな)はどうすんじゃ〜?と思うけどね(^_^;
まあ、あれは考えたら結婚詐欺くらいなのかしらねぇ〜(^_^;

でも、とにかく、一周忌ということで、歌詞の原稿はもう無くなっちゃったから、
北原ミレイが記憶していた詞をもとに全曲復元して?通して歌ったのです(^^)
この日は聞けませんでしたけど、先に別の曲の特番で聞きました(^^)v
嘘にしても本当にしても、あれでちゃんと整うよ♪
阿久悠さん、よかったですねぇ(*^-^*)

でもさ、その当時から何か変だな?って感じてたオバサンもけっこう凄いでしょ(^_^;
ま、そう思っていた人、けっこう多いと思うけど、ね(^^)


。・゜★・。・。☆・゜・。・゜。・。・゜。・゜★・。・。☆・゜・。・゜。・。・゜

ちなみに、そのクラウンレコード発足で、
美空ひばりが移籍するかしないかで大騒ぎになったのですよ。
何しろ独立したプロデューサーというのが、ひばりにとっても恩人だった、とかで、
ひばりはかなり強行突破を考えていたという。

北島三郎が、コロンビアではまだ新人だったけど、
もう大物に見られていたのにクラウンに移籍して大変だったんでした!
だから、ここでひばりまで移籍したら大変だということで凄い説得があったらしい(^_^;

それで、独立のお祝いに「クラウン」のレーベルで一曲だけ出して義理を果たす、
というので出したのが「関東春雨笠」です。
これ↑以前、金容謝が歌って、凄〜く巧かったけど(^^)

あ、五月みどりなんて人も、このクラウン独立で新人デビューしたんだよ、たしか(^_^;

それで、結局、ひばりが移籍しないなら、島倉千代子って、かなりクラウンから攻勢がかかったらしいけど。
何しろ、コロンビアにいる限りひばりの上には立てないから、って言うのが落とし所でね!
でも、結局、「たとえbQでも、ひばりさんのいるところが一流会社」というのが島倉側の考えだったそうですが・・・
そういうのは、殆ど金銭が絡んでいるから、一概に信じる事はできませんけどね(^_^;