ね も ん 家 の
みちのく葉桜(?)紀行

 ねもん家では、毎年一回は家族旅行をしようということで、比較的安近短をモットーにゴールデンウィークとか、 夏休みのようなピーク時をはずして、我が家の庭みたいに思っている伊豆、箱根辺りに出かけることが多かった(あ、そういえば安遠短の金沢というのもあった)のですが、今年は、私(ねも父)の定年退職祝い(?)ということもあったのですが、何を血迷ったか最も込みそうな、最も高そうな時期に、「そうだ、角館の桜を見に行こう」ということになりました。

 ところが‘ねも姉’と‘ねも’の予定が決まらない。ねも父とねも母とおばあちゃんはいつでもOKなんですが。結局は土日の連休だけが可ということで、第一候補の4月26、27日は満員で取れず、5月3、4日となった次第。 あとはHPで現地の桜の開花状況とか天候を毎日チェックしては一喜一憂していたのです。一日でも桜が長持ちしますようにと。連休に入ってからはねも母の風邪が悪化しないか心配でしたが。もっともどんなになっても行ったでしょうがね。前置きが長くなりましたね。そろそろ本題に入りましょうか。でもあまり面白いものにはなりそうにないですねぇ。

 さて、このツアーのほんとのタイトルですが、かのJ○B主催の旅物語『みちのく五桜春爛漫と八幡平雪の回廊 2日間』なんですね。すごいです、この欲張りな行程表見てください。新幹線で仙台に着いてから弘前までの宮城、岩手、秋田、青森の四県を、あちこち寄り道しながら二日間でバス往復しようというのですから。そりゃあ申し込んだときからわかっていたことではありますが。

[1日目] 東京07:44―<新幹線やまびこ153号>仙台10:08……北上市立公園展勝地(桜の名所100選。約4km、1万本の桜並木・昼食:お花見弁当)……角館(桜の名所100選。武家屋敷の枝垂桜)桧木内川堤(約2q、5,000本の桜並木)……刺巻(水芭蕉の群生地)……安比高原温泉19:00(安比高原リゾート泊)

[2日目] 安比高原温泉07:45……弘前城址・弘前公園(約5,000本の桜)……鹿角(昼食:きりたんぽ鍋)……(八幡平アスピーテライン雪の回廊)……八幡平頂上……厳美渓(貞山桜と渓谷美)……仙台20:08―<新幹線やまびこ128号>東京22:24

5月3日(土)
 いよいよ出発です。東京駅7時15分集合ということで、5時起床です。日ごろの夜更かし家族にとってこれはつらい。そのために早寝するような連中ではないし。そそくさとパン1個をかじってタクシーで駅へかけつけ、6時1分の東海道線に乗り、いねむりを始めることとなる。横浜駅でおばあちゃんとねも姉が合流し、ねもん家一家の勢揃いです。

 7時5分東京着、集合場所は他のツアーもあって、かなりの混雑です。旅物語の旗を持った添乗員さん3人目にようやく我が3号車の添乗員のM田さんのもつ旗にたどり着いたのです。(そう、前日にM田さんから確認のTELがあり、桜の状況を聞いていたのですが、それでもまだ実際に見るまではと、一縷の望みを持っていました)。なお今回の参加者はおよそ180名、バス4台でした。ちなみに前回は300名だったそうです。客層はというと、ねも姉弟のような若い人は例外で、ほとんどが中年以上かなという感じです。うちのおばあちゃんを含めかなりのお歳の方も結構います。

 新幹線車両の座席ははMAXの一階、ご存知ようにコンクリートの壁に遮られて、道中は外の景色はまったく見えないのです。どうせみんな寝不足を補おうと寝てしまうので関係ないんですけど、でもねえ。そして寝不足を補う間もなく仙台到着、ガイドさん、運転士さんに迎えられ、即、岩手県交通バスに乗車、いよいよねもん家の「みちのく葉桜紀行」の始まりです。

 まず岩手県は北上市立公園展勝地に向けて発車です。ガイドさんからは、バスに乗っている時間がかなり長くなるのと、渋滞も考えられるので、バスを降りた時は行きたくなくても(?)必ずトイレに行くようにとのアドバイスを頂いた。この最初の乗車時間はおよそ2時間とのこと。で、このガイドさん、仕事とはいえ、東北人特有の律儀さというか(そういう私も東北人だ)、熱心さでずっとマイクを置かないんですね。大半のお客は寝てるんですけど。

 そうこうしているうちに、東北自動車道もさしたる渋滞もなくほぼ予定の時刻に到着、お花見弁当を受け取り、トイレによって、いざ桜並木のある北上川堤の方へ。染井吉野1万本のみごとな葉桜並木です。ここはすでに終わっていることは分かっていたので、それほどの残念さはないのだけれど…。それでも八重桜が幾本か満開でした。ねも母にとってはあまりお気に召さない種類らしいが。でもここはお弁当があるからいいか。(展勝地の情報は上のリンクからどうぞ)。


[ねも姉のおまけ 1]これがお花見弁当。写真の上の方にねも姉がお弁当をひっくり返しそうになって、ほたるいか、ホタテ貝柱、にんじんなどがこ ぼれてます。 おいしくいただきました。朝食がまともじゃなかったからね。

 
八重桜と葉桜並木                     これでも染井吉野です。これを見ながらお弁当を。

[ねも姉のおまけ 2] 車中から撮った北上川。バスの窓ガラス越しで夕景の感じに。

 さあ食事が済んだらもうここには用はない、トイレに寄って次へ行こう。
というわけで、13時過ぎふたたびバスに乗車、東北自動車道から秋田自動車道に乗り換えて岩手県から秋田県へ、本日のメインターゲット、角館へと向かいました。 この区間もおよそ2時間です。そういえばはじめに書き落としてましたが、今日は朝から好天気です。この時間で気温は25、6度くらいかな。

 さすがにガイドさん、お昼寝の時間はとってくれましたんですけど、時折、葉桜を気遣ってか道端に咲いてる桜が見えると「あ、桜咲いてますよ」なんて起こしてくれるんです。でもその桜じゃなくて…。昔なつかし「北上夜曲」なぞも聞かせていただいたが、覚えているのとはちょっと曲想が違うような、なんかねえ。

 そこここに鯉のぼりが泳ぐのどかな田園風景を眺めながら、うつらうつらしながら、の午後の静かなひとときでした。またまた、そういえばですが、今年は兜飾りを出してなかったことを思い出した。
 寝不足もあるけど、結構疲れるね。みんなはよく眠っているのかな。なんて考えているうちに、この区間もバスはスイスイと走り、予定通り3時ころ、角館に到着。運転士さんも混雑を予想して通常の駐車場よりちょっと離れた所にバスを止めたのですが、当て外れだったようで、ここを立つ際に、「みなさんを歩かせてしまい申し訳ありませんでした」と、これまた律儀に謝っておられました。それくらい3連休にしてはという程度の人出で私たちにとっては幸いでした。これも葉桜のお蔭かな。

 はい、角館・武家屋敷の枝垂桜、桧木内川堤の桜並木です。堤の桜並木はバスを降りる直前に橋の上から延々と続くのが見えました、もちろん葉桜並木です。満開だったらさぞや、という感じです。みなさん、ここは想像逞しくしてくださいね。
 で、武家屋敷通りに入ります。すごい、枝垂柳、じゃなくて枝垂桜がたくさん見えます。まだ花びらはついてますが、小さくしぼんでる、完全な葉桜の緑の方がきれいかも。それにしても残念だなあ。当然写真は撮ってません!(上の太字にリンクさせてますので、そちらですてきな写真をご覧ください)。

 角館町樺細工伝承館をバックに3号車のみなさんと記念写真を撮ったあと、結構暑かったこともあり、おばあちゃんのリクエストでアイスクリーム(これがなんと多少小振りとはいえ100円です)を食べる。伝承館の門をくぐったところ、ありましたよ、唯一(?)満開の枝垂桜がありましたよ。早速それを背に家族で写真を撮りました。桜に飢えてる。そして二の次になりましたがすてきな樺細工 (山桜の木肌を磨いて作る工芸品) の展示品を見学したのでした。ご近所へのお土産も早々とここで買っちゃいました。ついでにトイレに寄ってと。

 ここでの残り時間もあまりなくなってきまして、武家屋敷をハシゴというわけにもいかず、数ある中から、時間と入場料(300円)の都合(?)で、「石黒家」におじゃましました。一応説明は聞きましたが、故事来歴はリンクの方に譲ることにしましょう。
 五月節句のお飾りと欄間の亀の透かし彫りはすばらしかったです (いずれも上のリンクの方にきれいな写真があります)。

樺細工伝承館内庭園にて

入場券の裏から 石黒家にて購入(内容は省略)

  お飾り2景

資料室に鎮座する蔵の入り口


これもねも姉の撮ったおまけ写真 3。さぞかしきれいだったでしょうに (武家屋敷通り入口反対側にある小高い山)

 16時半ころかな (あれからもう一週間経つけれどそのへんのところは不確かになってます)、角館を後にし、国道46号線を走り、20分ちょっとで水芭蕉の群生地・刺巻(さしまき)に到着。まずはトイレへ。この湿原はおよそ3ha、国道沿いでこれだけの群生がみられるのは非常に珍しいそうです。
 
湿原には木道が架けられていて散策できるようになっています。「おばあちゃんは大丈夫かな」なんて話しながら湿原に下りるちょっとした坂を下りはじめたねも父、ズルッと砂利石に乗ってすべってしまった。他人の心配してる場合じゃないよね。デジカメにちょっとキズがついただけですみました。
 
 肝心の水芭蕉ですが、これまた時期が過ぎてまして、でかい葉っぱばかりが目立ちました。カタクリの花も群生しているのですが、これも咲いてはいましたが盛りは過ぎていましたね。ようやくまともなのを探して撮ったのが下のねも父とねも姉の競作です。え? どっちもどっちですか。そうだよね。 ところで水芭蕉はサトイモ科ってしってました? そういえば葉が似てますよね。
 
 ねも姉弟はというと、花よりだんごとばかりに屋台で一杯こそやってはいませんが、いのししの串焼きにかぶりついていました。こういうの好きなんだよね、二日目の夕食の牛タンとか。
 
 
ねも父作品                        ねも姉作品

 さて一日目の立寄り予定は一応これで終わり、あとは再び岩手県に戻って、今晩の宿泊地・安比高原リゾートへ。ここはおよそ1時間半あまり、19時ころにはバスから解放されます。
 
 しばらく県境を挟んで山間の道を走ることしばし、ここでもガイドさんが見頃の桜を見つけては案内していただきました。で、宿まで後30分程のところでしょうか、ガイドさんが「実は、添乗員のM田さんに小岩井農場の桜が今満開という情報が入ったそうで、降りて見る余裕はありませんが、寄り道しても時間的にあまり変わらないのでそこの桜並木をご覧いただこうと思います」 と説明があると、3号車の皆さん、一様に「おお」という反応。するとさらにガイドさんから「これはこの号車だけですから、宿舎に着いてから他の号車の人には決して話さないでください。大変なことになりますから」と、繰り返し口止めがありました。そう何度も念を押されると 「他の号車もそう言って寄り道してたりして」 なんて勘ぐってるのはねも父だけかい? 素直じゃないんだからもう。 真相はわからずじまいでしたが。
 
 これまで2ヵ所の桜並木に振られてきたのですから、バスの中からとはいえ、それはもうすばらしいの一言でした。よかった、よかったです。M田さんありがとうです。その一部がこの写真です。窓ガラス越しでちょっとくらいですが。どうです。

  小岩井農場の桜2景

ということで、無事、予定通り安比高原リゾートに着きました。ここはあのリ○ル○トが開発したリゾートで、スキー場としてあまりにも有名ですよね。
 部屋は安比グランドヴィラ3(13階建)の3階の和洋室(5〜7名)。結構デラックスで、ちょっとしたマンションという感じです。ご参考までHPからお借りした画像を載せますね。実際泊まった部屋はこの上下裏返しの間取りで、ベッド右のスペースがなく、そこから玄関の方へ洗面所、浴室、トイレが並んだ形です。和室部分は10畳でした。ねも母はじめ大感激の様子でした。通常のお値段もそれなりのようでした。 

  安比グランドヴィラと部屋の間取り図

 で、ゆっくり温泉に入って夕食をと思っていたら、19時30分から食事ということになってるそうで、なんかなあ、すっきりしてからの方がいいのにねえ。ともかく部屋に入ることにしてエレベータへ。これが1200名近いの収容なのに2基しかない。しかも私たちの部屋が319号室で一番端でその真反対の端にある。真ん中辺にあれば便利だろうに。
なかなかエレベータがこないので、階段を歩くこともしばしばでした。でも部屋がすばらしいからがまんしようっと。

 部屋で一服のあとレストランへ。肝心の食事の方ですがこれもまずまずといったところでしょうか。山菜のてんぷら、炊込ご飯などおいしかったです。おつかれさまと乾杯、野菜嫌いのおばあちゃんはともかく、全員完食です。
しかも、売店によって、土産なのか食後のおやつなのかとにかくたくさん買い込んじゃいました。ゆべし、ゴマだんご等々。いくつ持って帰れるんでしょう。ねも母なんて帰ってから?キロも増えちゃったなんていってましたが。風邪を治す意味ではいいのかもね。

夕食のメニュー

 部屋に戻れば、普通は後は寝るだけなのに、お風呂です。我が家より大きい部屋のバスにするか、地下一階の大浴場にするか、あるいは折角配られた温泉利用券を使うかですが、この温泉は別棟になってて、マイクロバスで送迎です。結局ねもは地下一階へ、ねも父は温泉へ、女性3名は内風呂ということに。
 それで温泉ですが、フロントに行って頼みましたら、スリッパはご遠慮願ってますってことで出直し。ホテルの中はいいのに。広々としていい湯でした。露天風呂からは星も見えたし。満足、満足。
 
 話は前後しますが、内風呂組のおばあちゃんが入っている時でした。突然洗面所の方からドスンという音が。ねも姉に様子を見させたら、風呂から出たところで滑ったようで、打ちどころによってはと思いましたが、「大丈夫だよ」という声にほっと一安心したのでした。
 
 ひとしきり、さっき買い込んだお菓子などでお茶を飲んだり、荷物の整理をしたりしまして、三々五々(というほどの大家族か?)に床に就いたのでした。明朝は6時30分朝食、7時45分出発です。早々に寝なくっちゃね。それにしてもくたびれました。おやすみなさいです。

 あ、そうそう肝心なことを思い出した。このホテル、コーヒー飲めるところないんですよ。朝からずーっとがまんしてたんです。やっと飲めると思ってたのに。何とかならないんでしょうかねぇ、せめて食後の一杯。コーヒーなしには夜も日もあけない私にはほんとにつらいです。
 なんとかならないかのもうひとつ。浴衣ですけど、人間ドックで着せられるあれなんですよ。前を紐でとめるだけの。部屋の外はだめになってますけど、あれではいいと言われても出られないですよ。なんとかなりませんかねぇ。
 ということで、ほんとにおやすみなさい。

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 (2日目に入る前に、こういうものを書いてみての反省をひとつ。今回の旅行とは関係ないんですが、、一日目を書き終えて一旦UPしちゃうと、そこで一種の達成感(オーバーな)みたいなものができちゃって、次がなかなか手につかないというか、億劫になってしまうものですね。ここまできたらやらないわけにはいかないし。さあてと)

5月4日(日)
 ねも父、5時半には目が覚めてしまった。まだ早過ぎるのでもう一眠りと思ってももうだめ。6時に布団から抜け出すことに。からだがだるいし眠い。そうこうしているおばあちゃん、ねも、と起き出した。ねも母も起きたがあまり眠れなかったらしい、風邪はどうかな。ねも姉を起こして、6時半過ぎレストランに下りた。

 もうすでに大勢の人の列が出来ています。皆さんお元気ですねえ。朝食は和洋中バイキングのようです。料理はロビーからレストランの中へと一列に並べてあって、その両側を歩くようになっている。一番初めにあるのがジャガイモ、人参、あとよく覚えてないがそういった野菜類?の煮物、そして焼きそば、おかゆ、スクランブルエッグ(ここは中華?)、とつづき、次が和食で、ごはん、味噌汁、焼き海苔、いわし、なっとう、生卵などなど、最後に洋食でパン、ゆで卵、くだもの、(待望の)コーヒー他の飲み物などなど、と並んでたようです。もうよく思い出せません。

 奥の方にはどんなものがあるのかわからないので、とりあえず手前から順番にジャガイモ他の煮物、おかゆ、スクランブルエッグとお皿に乗っけてしまいました。そしたらもうその先のものは量的に朝からは無理でしょう。えっ、少なすぎます?もともと少食、省エネにできてるんです。要するに最初に並べてあるのよくないんです。違うもの、もっと洋風にしたかったわけです。じゃあ、ジャガイモ選ばなきゃいいわけでしょうが、って家族の連中は思っているらしい。だから並べ方がよくないんだってば。でも、コーヒーにありついたからいいや。(朝食だけこんなになってしまったよ。)

 出発の時間(7時45分)まであまりないけど、行くべきところには行っておかないと、また長旅ですから。準備の出来たものから順に下りていきました。最後はねも父とねも母です。例によってエレベータは来ませんので階段を下り始めたら、ねも母がジャンパーを忘れたと言って部屋に戻ったのです。そんなこんなでバタバタとしてしまい、ほんのちょっとですが集合時間に遅れてしまいました(ねも母のせいにしてるわけではありませんので、念のため。後にねも父の失敗がありますので、あまり言える立場にないんです)。
 
 さあ気を取り直して、安比高原をあとにして桜の弘前公園へ向けてさらに北上します。ここは1時間半くらいの予定です。東北自動車道もまったく渋滞がなく、バスはスイスイと進んでいます。って、この区間は、さほど話題がないというか、あまり記憶に残ってないんです。他の皆さんはともかく、ねも父としては眠っていたわけでもないんですが。ただ、ガイドさんがしきりに岩手山にまつわる伝説など説明してくれていたような。
 
 そんなわけで一気に青森県に入りましょう。一応四県制覇です。道路の両側には白い花がちらほらと咲き始めた、りんご畑が見えてきました。お天気はうっすらと霞がかかったような曇り空。昨日に比べてかなり涼しそうです。残念ながらお岩木山は見えませんね。
 
 弘前公園に着く少し前、なにげなく棚からバッグを下ろして中を調べていたら(無意識に上着が要るかななんて思ったのかも)、上着がないんです。どうもホテルの部屋に忘れてきたらしい。で、駐車場についてから添乗員のM田さんに連絡をしていただいたら、やっぱりありました。自宅あてに宅配着払いで送ってもらう手配をしていただき、帰宅の翌日朝一番にとどきました。お手数をお掛けしました。これは自己負担です。
 
 余計なことばかりでなかなか先へ進みません。そろそろ弘前公園に行かないとね(文字ばかり続いて写真が入らないし)。
 
 駐車場は、津軽藩ねぷた村という物産店の集合体のような所のそばにあって、弘前城址・弘前公園にはその中を通っていく仕組みになっています。試食のりんごやお菓子をいただきながら、お濠をわたりまして、見回せばやはりピンクの枝垂桜がちらほらで、染井吉野は完全に終わってました。明治15年に植えられたという日本最古といわれるそれもです。
 
 ところが本丸に入る手前の下乗橋のところまでいきますと、なんとなんと、見事な枝垂桜(下の写真左)があるではないですか。すばらしい、まさに見ごろです。ここで記念写真です。でもバックはそれではなくお濠手前に葉桜を入れた反対側の三層の天守閣でしたが。
 さらに、トイレに行こうとその枝垂桜の下を入りましたところ、またまた左右にさらに立派な枝垂桜(下の写真右と中)が満開でした。ごらんください。立派な一眼レフをお持ち人にお願いして一家勢揃いの写真も撮りましたよ。

枝垂桜三連発

ねもん家一家

 入場券をいただいて本丸に入りますと、またまたまた、なんと一面枝垂桜のオンパレード。染井吉野が見られなくても一同大満足という様子でしたね。もう言葉はいりません。写真をどうぞ。

 
天主と枝垂桜                        枝垂桜アップ

 八重桜のちょっとした並木がありまして、こちらも真っ盛りでした。その傍でねも姉は「あっ、私の大好きななチューリップ!」なんて言って、写真撮ってましたが。最近ほとんど見かけることもなくなった二宮金次郎さんがいらっしゃいました。

 
八重桜並木                       八重桜アップ

ねも姉のおまけ写真4  チューリップ

ねも父のおまけ写真 二宮金次郎像

 公園内には物産販売所があり、あおれん(青連、JAです)のりんごジュースをまとめ買いして宅配便をお願いしたり、土産の小物を買い漁りましたようで。これで一応買物は終了ということで津軽藩ねぷた村はまたりんごのつまみ食いだけで素通り、念のためもう一度トイレに寄りましてバスに乗車。弘前はよかったね。はい。

 今度はいよいよ帰りの行程です。1時間あまり走って、秋田県は鹿角に寄りまして、きりたんぽ鍋の昼食ということになります。途中のところはこれといって特記すべきことはありません。着いた所は、よくある一階土産物店、二階が食事処というスタイルのお店です。秋田美人だったかな。当たり前ですが、きりたんぽだけという感じの内容でしたね。この記述もだんだん投げやり気味かな。

 バスは再び岩手県に戻りまして、八幡平へと向かいました。これまで東北自動車道から遠くに残雪を頂いた山並みをずっと眺めてきましたが、その山並みのどこかなんでしょうかね。そんなところまで行くんだ。盛岡市から続くこの道路は八幡平アスピーテラインていうのだそうです。アスピーテというのは、火山の種類として昔習ったような。 例年4月26日ころに開通するらしいですが、今年は23日だったようです。
 (偶々ですが、これを書いている今、12日0時57分地震です。関東一円で震度3、震源地は千葉県北西部でマグニチュード5.1。結構揺れましたね。)

 そのアスピーテラインをどんどん登るにつれて、残雪が多くなってきまして、道路両側がついにはバスの屋根を上回る高さまでに雪の壁が、これが雪の回廊ですか。すごいもんですねえ。単純ですからすぐに感心してしまいます。雪の回廊はここのほかにも八甲田山、草津高原も有名のようです。その回廊をくねくねと登って13時半ころ八幡平頂上に到着。風が冷たい、かなり寒いです。眺望は一面銀世界、小さなジャンプ台を造ってスノボーで遊ぶ人もいますよ。しかし一日のうちに満開の枝垂桜と残雪が見られるなんて、なんと贅沢なことよ。

  八幡平頂上からの眺め2景

駐車場から雪の回廊一部分

 ツアーも大詰めになります。八幡平頂上から1時間4、50分程走って、一関の厳美渓です。ここは磐井川両岸の巨岩と急流や深淵が織りなす名勝で、「かっこうだんご」でも有名です。改めて説明する必要はありませんでしょう。看板に「空とぶだんご」って書いてありました。だいぶ昔になりますが、ねも父は職場の仲間たちと栗駒山に登った際に来たことがあったのですが、どらちかというと紅葉の時がよかった記憶があります。

 以前来た時はなかったような気もしますが、すぐそばに「サハラ ガラスパーク」というのがあって、ガラス工芸品の展示や販売(こちらが主?)をしており、ガラス細工づくりの体験もできるようです。こういうものに目がないねも母は渓谷美はそこそこにして、そちらに走ってました。で、オルゴールを買ったのでした。
 
  厳美渓2景

 17時少し前、厳美渓を後にして、いよいよ昨日の出発点、仙台駅にもどります。渋滞がなければ6時過ぎには着くとのこと。

 さて、もうあまり書くこともなくなりましたが、そうですねえ。そう、バス旅行といえば必ず、ガイドさんがつきもので、その土地、土地の名所旧跡はもちろん、それにまつわる歴史といったことを説明してくれますよね。今回も実際見たものや周辺のことをいろいろ説明していただいたのですが、たとえば藤原三代、伊達藩、津軽藩のこと、あるいは石川啄木、宮沢賢治といった著名人のエピソード、その地の伝説などなど、たくさんありました。
 でも、申し訳ないんですけどあまり聞いてないですよね。疲れて寝てることが多かったり、起きてても右から左にただ通り過ぎていくことが多いですね。もともとその手の話に興味がないわけじゃないんですが。ただ走るだけの単調さをまぎらす暇つぶしにでもなればと、聞き流してもいいように話しているとは思うんですが。まあ、深く考えることじゃないか。今回は桜が目的だったし。

 そうそう、ガイドさんといえば、もう一回、いやもう 2 曲聞かせていただいたんですよ。今度は選りによって、むずかしそうな「さんさ時雨」なんですよ。それと「斉太郎節」、いずれも宮城県民謡でしたね。いやあこれは止めておいた方がよかったのではと思いましたけど。ガイドさんごめんなさい。
 
 そうこうしているうちに無事、予定通り仙台駅に着きました。さてここで問題です。これは仙台へ戻るバスの中で、ガイドさんからのクイズとして出されたのですが(半分以上の人が眠っていたのでは)、一日目の仙台出発から今日の仙台帰着までのバスの総走行距離は何kmになるでしょうか。というものです。きのうの出発時に添乗員のM田さんが説明の中でおおよそのキロ数を言っていたような気もしたのですが、どれくらいと思いますか。なんと、1,012kmだそうです。そんなに乗ったんだ。大変なわけです。
 運転士さんも、ガイドさんも、お疲れ様でした、お世話になりました。
 
 新幹線やまびこの出発時間20時8分までおよそ2時間あります。ゆっくり夕食がとれそうです。早速駅地下のレストラン街へ。東京からの出店も結構ありますね。でもここは仙台、仙台といえばなぜか牛タンでしょう、とねも姉が言ったかどうか、牛タンも食べられるお店へ。それぞれ思い思いのものを注文して、ゆったり気分で食事をすませました。そのあと、みやげの買い足しをして、集合時間の20分前くらいには改札口そばの休憩室で待機です。

 座る椅子にあぶれたねも父は、その周辺をうろうろしておりまして、集合時間近くに戻りますと、ほとんどの人が集まっておりましたが、わがねも母の姿が見えません。聞けば、直前になって気になるので、行くべきところへ行っておきたいといって、まだ戻ってないという。添乗員のM田さんが、駅員さんに話しておきますから、と他のメンバーを連れて、改札を入った所で、帰ってきました。ほんのちょっぴりの遅刻ですみました。
 
 と、そのとき参加者の中から、「添乗員さーん」と叫ぶ声が。すわ、何事かと思いましたら、「これ、M田さんのじゃないですか?」と、カートを引いてました。よく見たらM田さんは旅物語の旗と小さなバッグだけでした。添乗員さんでも忘れることがあるんだね。

 仙台始発のやまびこ128号も定時に発車しました。ねもん家は5名のため、東京から来る時もそうでしたが、3人がけのところを2列占有して、ゆったりと使わせていただきました。やっぱりそれなりに疲れましたね。私がそう感じたのですから、おばあちゃんもよくがんばりましたよね。出発前には途中でもししんどくなりそうだったら、タクシーでの別行動も考えなきゃなんて、ねも母が心配してたんですけど。そのねも母も風邪薬をのみながらもそれほど悪化せずに帰れそうだし。ねも姉弟は若いから平気でしょう。

 そして、22時24分、無事東京に戻りました。M田添乗員さん、皆さん、ほんとうにお世話になりました。ありがとうございました。でも、他の皆さんもそうですが、旅は家に着くまで終わりません。ねもん家一家は、おばあちゃんは昨日の朝同様ねも姉を伴って横浜でお別れ、他三人はさらに旅を続けまして、0時前には我が家に帰宅したのでした。疲れはこれからでるかもね。ねもん家のみんな、ありがとう。お疲れ様でした。またの機会があったらよろしく。
 
 ということで、ねもん家の『みちのく葉桜<いや、二・五桜春爛漫かな>と八幡平雪の回廊2日間』の紀行はお終いです。だらだらの駄文におつきあいいただいた皆さんもお疲れ様でした。ありがとうございました。

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 最後に、今回のツアーに参加しての反省ですが、ねもん家一家には、@もっと楽なフリースケジュールの旅がよい、A団体行動は向いてない、というようなことになりますが、これは贅沢というものでしょうかね。そして、今回あまり出番のなかった、ねもの一言を記して、この旅日記の締めとさせていただきましょうか。『ねも母は、2泊以上の旅行はしない方がいいよ』 ですって。わかったかな。

INDEX