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2月24日(日)
森下洋子舞踊生活50周年記念・新「白鳥の湖」
に行って来ました。
あいにくと、この週は娘がインフルエンザ、私メはタダの風邪だったのですが、それでも、木・金・土と三日ほ
ど寝込みました(;_;)
でも、でも24日は観劇日、おまけに午前宝塚、午後バレエという連チャンも連チャン!!
いくらとなりの劇場でも移動時間どうするのよ!?という感じで、何回もシュミレーションしていたのですが、風邪で全てオジャン(;_;)
とにかく這ってでも〜〜と思ったのですが、
やはり、11時開演はチト厳しくて、まぁ結局、森下洋子の「白鳥の湖」だけであきらめることに(^_^;
いやぁ、凄い方ですねぇ〜、森下洋子と言う方は!!
まぁ、最盛期を観ている身としては多少切ない部分もありますが、
なんてったって、舞踊生活50周年!という方とは思えません、最敬礼m(__)m
透き通るような美しさと厳しいほどのテクニック、そして、なんと言ってもオーラが凄い!!
私は、不謹慎にも、必ず第一幕のしょっぱなは寝てしまうのですが、いつもオーロラ姫登場の際にはパッチリオメメが開きます!!
まあ、音楽も主役登場!という感じになるからでしょうけれど(^_^;
でもねその途端に劇場中の空気が変わるのがわかります(^^)
なんだか、貴い宝石を、いや仏様を拝観してきたような気分です(^^)
以前(ナマの「白鳥ー」は25年ぶりくらい、バレエ自体10年ぶりくらいです)は気になっていたコールドバレエも、凄く揃っていて、
体型も、衣装の裾もピーと一列で気持ちがよかったです(^o^)丿
というわけで、まず衣装!!
衣装デザイン・八重田喜美子という方は初めてです。
バレエの衣装デザインなんでしょうから、全然詳しくないのです(^_^;
気になっていたんですよぉ〜(;_;)
身長の大小(けっこう太めの方もいらっしゃるし)もそうですけど、チュチュの裾の高さが揃わないと見苦しいの(;_;)
なんで、衣装のデザインの段階で見映えを考えた切り替え位置とか考えないのかな、と不思議だったのですが、
今回は、コールドバレエの白鳥もみんなスタイル抜群!脚もきれい!
で、それもあってか、チュチュのヘムがきれいに揃ってる(^^)
だから群舞の移動の仕方がマスゲームのようにきれいに揃って某宗教団体もビックリ!!
あ、オデットの衣装って白一色ではなかったかしら(^_^;
今回上半身はベージュで、ちょっとなぁ(^_^;)
オデイールは素敵でした(^^)
ジークフリートがなんであんな頭してんの!!
髪ボサボサで後ろで束ねてねぇ・・・後ろで束ねるのは時代の雰囲気で仕方ないとしても、なんであんなにボサボサよ!!
昔のジークフリートの方が、真中わけのちょつと耳にかかるくらいの長髪でかっこ良かったです(^^ゞ
衣装はよかったですね。
全体的に衣装が凄く豪華になって華麗な感じがしました(^^)
ことに魔王のロットバルトとその手下たちの衣装は凄く豪華になつた!!ちょっと宝塚的でもあるけれど、素敵でした(^^)
怪鳥と言う感じの衣装で紫を主体にした色のバリエーション。
前はカラスのイメージだったけど、今回はもっとおどろおどろしい魔法の鳥という感じかしら(^_^;
しかし、体力のいる衣装で大変でしたねぇ〜(^o^)丿
金田和洋さんという方でしたけど、あれは相当身体中に無理をかけて腰にも腕にも背中にもきているでしょう(^_^;)
アンコールの挨拶でも主役級の拍手がありました(^^)
次ぎに照明とセット。
舞台美術・川口直次氏はお馴染。照明デザイン外崎俊彦・古田毅志と言う方たちは初めて。
松山バレエ団の照明って、いつもちょっと暗めでしょ。
幻想的な演出を清水哲太郎さんがお好みになるのかもしれないけれど、
で、衣装も紫とか群青色の色が多くて、私好みではあるのですが、そのへんがうちのアホ娘などは気になるらしいです。
会場にはお子様連れの姿も多くて(親子3人で来れば5000円の席でも15000円!!)、その辺どうなんでしょうか?
でも、私は好き!ということで(^_^;
舞台装置もよくできていて、月光の差し込む湖も白鳥を押し潰す大岩も素晴らしいセットでした。
許せなかったのは、オーケストラ(;_;)
東京ニューシティ管弦楽団(指揮・河合尚市)というところだったのですが、どうも音がぶれるし、外すし、
なんだかなぁ・・・これなら宝塚のオケの方がなんぼかマシじゃという感じでした(;_;)
でも、今はCDで踊ることもあるらしいので、ナマオケというだけ感謝なのかしら(;_;)
で、肝心のバレエ!
オデットは申し分なく美しく、神々しい(;_;)感涙
ただ、テクニックとしては衰えていなくとも、まぁ、多少のことはね・・・やはり最盛期を知る者としては切ないところはあります(;_;)
まず、脚は衰えてません!!
脚捌きも素晴らしいし、ただね上半身の柔らかさが、以前ほど出ないですよね(;_;)
昔は、本当に羽毛に包まれているようなそよぎさえ感じたし、
まず、感激的だった、あの両手を広げて羽根を広げた白鳥の柔らかな翼の動きを表現するところが・・・涙(;_;)
最初、マヤ・ブリセッカヤ(たぶん、時代からいつてマーゴ・フォンティンではないと思うんだけど)かなんかのをテレビで見て、
日本には、こんな羽根の柔らかさを出せる踊り手はいないなぁ、と諦めていたのが、
森下洋子の羽の動きの柔らかさに感動したんだけれど、今は昔!!
脚捌きも衰えてはいないけれど、以前の細やかな動きに比べればちょつと大振りなのじゃないかと私は思う(;_;)
でも、ジークフリートと最初に出合った時の怯えた表情から愛し始めた時の眼の動き、絶望の表情まで素晴らしかった!!
た・だ・し・・・オディールはなぁ・・・昔は、オディールの方が断然パッショネートで素敵!と思わせたものだけれど、
(森下自身は、オディールはあくまでもオデットの気分転換というようなこと言っていたと思うけど)
今は、ちょつと、辛いです(;_;)
昔、猛烈に素晴らしかった分辛いです。今だって十分これだけで素晴らしいんだけれど、昔が凄すぎた!!
あの艶やかさと、ちょっとした蓮っ葉なコケットリーの出し方がむずかしくなったんだよね。
魔王の娘というよりは、魔王そのものの貫禄が出てきてしまって凄みがありすぎるように感じます。
だから、よけいにオデットの可憐さと悲壮美が美しく感じられたんだろうけれど(^_^;
そういえば、フェッテ(っていったっけ、連続回転)の後の静止時間も短くなったし・・・ツ!と止まる所が
止まっているんだけれど迫力が感じられないんだわ(;_;)
ジークフリートはけっこう辛いところがありました。まず見た目にかなり年がわかるのですよ・・・(;_;)
後、舞台を半周してツと静止するところが二回くらいあって、それが二回ともツツっというくらいになつてしまった(;_;)
それ以上には崩れなかったところは、清水哲太郎の意地なんだろうけど、それでも昔は、と思えば辛いです(;_;)
Tさんが去年見たときの感想で「森下さんより、男性の方の消耗の仕方が悲しい」と言うようなことを、
掲示板に書き込んでくださってましたが(正確な言葉を忘れてしまった、Tさんごめんなさい)、ホントにそのままです(;_;)涙
「四羽の白鳥のパ・ド・ドゥ」は、エレガントにして、やはり滑稽味があつてよかったです。
でも、今や「四羽の白鳥のパ・ド・ドゥ」というと、モンテカルロのイメージが強くて(^_^;
とにかく今回のコールドバレエはどのシーンもみんな素晴らしくて、それが当然ダンスの場面もですが、
静止の場面、待ちの場面もみんなしっかり整然と静止していて、しかも踊りだすときのタイミングが、
これまたしっかり揃っていてすばらしかったです。
ことにねロットバルトの魔法のために大岩に挟まれて死んだようになっている時の全員の姿の美しさは特筆物!!
昔は、(松山バレエ団だけでなく)主役だけが物凄い頂点を極めていて、群舞はホントにナンチュウカという感じだったのだけれど、
今回は、主役がちょっと、頂点を、という感じではなかったぶん、
コールドバレエの水準がここまで来ているのか、日本のバレエというのも大変なものなんだ、という感慨があつて嬉しかったです(^o^)丿
それにしたって、何度も言うけれど、森下洋子の美しさと悲壮感は素晴らしい!!
そしてあの劇場を異空間にしてしまうオーラ!!
これは多少のテクニックがどうこうというより大変なものでした(^o^)丿
やはり、これを見てしまうと、5月の「シンデレラ」も行きたいし、何しろ、今話題の「上野水香のコッペリア」を見たい〜♪と(^_^;
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