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10月8日(火)

ミュージカル・モーツァルトを観て来ました♪

市村正親・山口祐一郎・松たか子・久世星佳・・・のビッグネームに、タイトルロールを井上芳雄・中川晃教というWキャスト!!

脚本・作詞〜ミヒャエル・クンツェ、作曲〜シルヴェスター・リーヴァイ、演出・訳詞〜小池修一郎
つまり、宝塚の「エリザベート」トリオなのさ(^o^)丿
で、それはいいのですが、要するにストーリーで言えば「アマデウス」の焼き直し!!
素直に「アマデウス」のミュージカル化、としたほうがよかったのではないか?と思うんだけど・・・。
勿論「アマデウス」の完成度・作品レベルには及ばない!!
でも、まぁ、これはこれであるレベルには達しているから、観て損をした、とは思わない。
曲は「エリザベート」を髣髴とさせるものが多い・・・仕方ないか(^_^;

とにかく、今回は、モーツァルト扮する中川晃教に尽きる!!
彼の出来が全て、といっていい(*^^*)
これほど素晴らしかった中川以上だと言う井上も見てみたい、そう思わせるほどの出来栄え(^o^)丿
父親を捨てきれない息子!そのくせ封建的な主人から逃れようと飛び出す若者!
自分の才能を持て余して、才能に振り回される哀れな青年!
作品が出来ると全てがその代わりに捨てられてしまう天才!!
中川とモーツァルトが一体のように見えた(^o^)丿
でも、それだけ、モーツァルト像が小さくなった、というのは否定できない!
井上はその辺をどうクリアしたのか?

観劇後に出た新聞評では「中川は地声そのものに切ないような魅力がある。
井上は声が横隔膜に響き、のどが開いた見事な歌唱法で、ことに高音の美しさと言ったらない。」とあった。


サリエリに当たる、神の声を聞き分けることができても、神の声を再現する芸術的才能を与えられなかった人間に
山口祐一郎扮するコロレド大司教がある。
サリエリ同様権力でモーツァルトを押し潰そうとするが果たせず、憎悪する。
モーツァルトを愛して止まぬゆえにまた束縛してやまぬ父レオポルト・モーツァルトに市村正親!
本来は、こちらを主役にした方が、「アマデウス」との差違をつけやすかったのではないか、と思う。
実際、市村も姉ナンネール高橋由美子も素晴らしいし、その家族の場面で、一まとまりのストーリーが出来ている。
はっきり言って、高々テレビタレントの高橋由美子があんなに舞台女優だとは思わなかった。脱帽m(__)m

山口祐一郎は見た目から言っても、実力から言っても、絶対大スターなのに、大スターしゃないのよ、
どう考えても大地真央の相手役・・・・という言い方をあちこちで聞いていた。
なんで・・・?
私は、かけ違って観る機会がなかったのだけど、今日初見参でわかったぁ〜(^_^;
見た目素敵!実力あります!!存在感あります!!!花が無い〜!
市村正親もそうだった・・・この頃少し出てきたけど・・・これ劇団四季出身者の特徴ね・・・滝田栄とかさ(^_^;
ちょっと頑張って主役張っていると、それなりにある程度の花も出てくるんだけど(^^ゞ
いい例が鹿賀武史!市村正親も、この頃やっと、ちょつと花が出てきた、と思えるようになつた(^_^;
山口祐一郎も大地の相手役だけじゃなく、自分が主役のものを何かやらなくちゃ!!
自主公演の一人芝居でもいい、と思う。
俺様が主役だ!というものを何本か続けてやれば、違ってくると思うんだけど(^^ゞ

それに反して、久世星佳!すっごい存在感で舞台圧倒してます(^^)
宝塚でトップになるのを危惧されたとか、地味だとか、信じられない(^_^;
もともと芝居はうまい人ですが、それだけに小劇場向きと言われていたのに・・・(^_^;
但し、歌はペケ!!高音が出なさ過ぎ(;_;)

いつも達者な吉野圭吾!ローリーみたいな感じで、今日も頑張っていた♪
本日初めて気が着きました・・・この人も四季出身なのよ!!
そのわりにしちゃちゃんと自分の色がある・・・ありすぎっちゅうか・・・そんで飛び出してきたのか、いられなくて(^_^;

子役の「アマデ」要するに幼い頃のモーツァルトの幻影・・・天才児と呼ばれてチヤホヤされたときの幻影でもある。
もっと言うなら、モーツァルトの才能そのものを現しているわけ。
それが凄くいい!!小学校5年生の石川楓・鶴岡良、中学一年の内野明音という子ども達がトリプルで交互出演している。
今日は誰かわからないけれど、よかったなぁ・・・但し、最後には、そのアマデがモーツァルトを殺すことになる。
才能が人間を押し潰す、という意味なんだろうけれど、小学生にああいうことをさせるのはちょっと考えてしまう・・・。

最後に松たか子・・・難しいね・・・
「アルドンサ」をやってしまった後に、どんな役を持ってきても、役不足になってしまう(^_^;
今回も、なぜ、こんな役で松たか子さまがご出演なさらなくちゃならんのかね、と思ってしまった(^_^;
アホ息子さえ、あのモーツァルトに、松たか子は役不足だ、と言っておった(^_^;
可愛い、綺麗、華やか、主役はあんた!!のはずなのに・・・こんな役(^_^;
ただ実力と言うだけで言えば相応なんだとは思う・・・でも、彼女が舞台に出ているだけで舞台の色が変わるのよ(^^)
これからがむずかしいですね(^_^;)
しかし、オヤジの「アマデウス」も観ているだろうに、この「モーツァルト」どう受け止めているのだろうか?
ちょっと興味があります。






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