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11月3日(月)

中村紘子ピアノリサイタル

お〜、怒涛の11月が始まったよん(^_^;
で、第一弾!
アホネーチャンと中村紘子ピアノリサイタルに行ってきました(^^)
いやぁ・・・紘子さん(なんと馴れ馴れしい(^_^;)を生で聴くのはン十年ぶりです(^_^;
ホントは、アホネーチャンはアホの弟と行きたかったのですが、
学園祭とぶつかってしまい駄目なんだ・・・と残念そう(^^ゞ
で、おかあさまにお誘いが回ってきたわけです♪

しかし、中村紘子さんという方もたいしたものですねぇ!!
最初の音が出た瞬間に別世界ですよぉ〜!!
柔らかで繊細な調べから、ド迫力のダイナミックな響きまで、全身で弾き分けていきます(^^)

あの人は、若い頃、なまじ顔が可愛い、ということで損をして、正当に評価されていなかったと思いますが、私は好きでした♪
それと、今日しみじみ感じたのですが、
紘子さんの演奏は、いわゆる白人的な、ヨーロッパ的な音ではないんじゃないか?
もっと、スラブとか、土着の、ある意味で言えば(泥臭さとは違う)土の匂いがする所があるのです。
そのへんが、クラシックはよそ行きの音楽と思う日本人に嫌われたのじゃないかなぁ・・・と生意気ですが、感じました。

しかし、今日のプログラムは凄かったよ!!
まあ、こういうマスコミに乗ってるピアニストですから、どうしても演奏曲目は大衆向きにならざるを得ないのですが、
そのCDなどの名曲集に載るような大衆的な曲が、どのような芸術作品に変わるのか、
という中村紘子マジックワールドを見せたわけです(^^)

最初がモーツァルトの「デュポールのメヌエットによる変奏曲 ニ長調 K.573」
・・・これは腕鳴らし・調子調べ、と言う所で本の短い曲だったのですが、↑にも書いた通り、最初の音が出た段階で、
もう〜胸がきゅ〜ん♪
あちこちから集まった聴衆が、さあこれからピアノを聞きましょう、という昂ぶった気分をすっと鎮めて静かな別世界へ誘うのです(^^)
娘も偉く感激してましたが、私も涙ぐんでしまいました(^^ゞ

次がプロコフィエフの「ピアノソナタ第二番 二短調 Op.14」
私は、初めて聞く曲で面白かったです。特に第三楽章は、モロ・エキゾテイズムに富んでいてGOODでございました(^^)
でもあっという間に終わっちゃう・・・短い曲で、二曲で30分か・・・40分かかったかな(^_^;

20分間の休憩の後、大体「発表会」のプログラムに載る曲ばかりで・・・(^_^;と思っていたのですが、
「演奏者の希望により、本日のプログラム中後半の一曲目に、
ベートーベン/ピアノソナタ第17番『テンペスト』を追加させて頂きます」ということで・・・
たぶん、これは事前に曲が決まっていなかったのだと思います。
だから、こんな形をとったのじゃないでしょうか(^_^;

まあ、その「テンペスト」の豪華さ!!
これも、けっこうよく発表会で弾かれる曲ですが・・・アホ息子の御友達がこれを弾いて、
いつも絶対ノーミスで弾き終わるお嬢さんなのに、この時ぼろぼろになって、ショックでピアノやめてしまわれたのですよ!!

あ、よけいなお話でしたm(__)m
紘子さんはお召し替えなしです!!
昔は変えていらっしゃいましたよね・・・やはり演奏自体に強烈な自信と自負が芽生えたのでしょうか。
衣裳を見せるのではないのよ、私の演奏をお聞かせするのです・・・というような・・・。
でも、中村乃武夫さんのドレス、私好きなんですが(^_^;残念

まあ、そのプロの「テンペスト」の偉大さ、繊細さ・・・全曲にいえることですが、
鍵盤を叩いて出す音というものではなく、中村紘子という人の全身から紡ぎ出される調べなのですねぇ♪
なんだか、紘子さんを凝視しつづけて、目がくらくらして二重に見えてくる、というか二人で弾いているような音の重なり、広がり、
そして、掛相演奏をしているほどの速さと音色の変化!!
もう大拍手、大拍手・・・・でこの後が一連のショパンシリーズというか、
ノクターン(ToLoveAgainのほう)・スケルツオ・別れの曲・革命のエチュード・軍隊ポロネーズ・別れのワルツ・英雄ポロネーズ
多少、切れ目を入れながら、一挙に弾いていきます!!
凄いですねぇ・・・こんな弾き方というか、こういう曲だったのですね(^_^;
アホネーチャンが弾いた時には一応、このへんは全曲弾いてますけどこうは聞こえなかったぞ(^_^;
って比べるほうが親ばかだわm(__)m
さすがに最後の英雄ポロネーズはちょっと疲れてる?という感が無きにしも非ずでしたが・・・いやぁ凄かった!!

で、その後、アンコールが三曲も\(^o^)/
一曲目が「私が今凝っている曲です。とても素敵な曲なのに誰も弾かないの」と笑いながら・・・
チャイコフスキーの子守唄〜ラフマニノフ編曲による
クライスラーの愛の悲しみ〜これもラフマニノフ編曲による
ショパンのノクターン

いやぁ・・・素晴らしかった♪
大体皮肉屋さんに言わせると、
「本番の演奏」というののは、いかにも聞かせてやろうという野心や思い入れで、駄目なんだそうです。
本番が終わって、気楽な状態で、名ピアニストが肩の力をぬいてさらっと演奏するアンコールほど、
最高のご馳走はないのだそうです(^^)
そこまで聞き分ける力はありませんが、本当に素敵でした!!
ことに、あれだけの大曲や数を弾いた後、一番最後に、ショパンのノクターンのあのすすり泣くようなトリルを聴かされては、
もうこちらが泣きたいほどの感激ですm(__)m

素晴らしいコンサートをありがとうございました\(^o^)/




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