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花組
マラケシュの墓標」
「エンター・ザ・レビュー!」

いやぁ・・・瀬奈じゅんがいなくなって(月組トツプにご就任)、
オサアサコンビ解体でだいぶ苦戦していると聞きました(^^ゞ
ん〜、ロビーは静ですネェ・・・でも客席はそう酷くもない・・・平日の昼間ですが・・・。

私も水曜の午後から完全休養で、お能も世界史も吹っ飛ばして、これに賭けたんですよ♪
おかげさまで、眩暈はかなり減ったし、頭痛もそんなにはなくなって・・・このまま行けば今週末には万事OKかも(^^)


マラケシュの墓標」

でー、オサアサコンビ解体のあおりは、ですねぇ・・・そうでもなかった!!
な・ぜ・か〜?
組長!あんな良い役やっちゃいかんよ〜!!
というほど、カッコいい!!
これはオサアサならぬ、オサハッチコンビ誕生だぜ!!
んー、ハッチ&オサだ!!
いやぁ・・・アル・パチーノとトム・クルーズだよ!ふたりがすれ違うシーン!
ここ一場面で、アタシャア満足して帰ってきた!!


それと、夏美よう・矢代鴻は、マリ子さん&あやか様無き今は、
宝塚切ってのゴールデンコンビだ!


あのねぇ・・・もうこの二人だけでドラマが出来ちゃうんですね(^^)
たいした台詞があるじゃない!二人だけのシーンなんて二場面とは言いながら、両方とも幕切れの一寸の場面二箇所!
嗚呼それなのに、それなのに・・・もうドラマ出来上がっているぜ!!
この一場面見るだけで、一本ドラマ見た気分よ(^^)v

男はマフィアの下っ端、女は惚れた男がやくざと知って、生まれた娘を連れて身を隠した(^_^;
男はいつかマフィアのボスになりあがり、そ知らぬふりで、今はレビューのスターになっている娘のパトロンになる(^^ゞ
娘は実の親父とは知らず親切なマフィアと言う事だけで甘ったれている。
そして、恋に絡んだ殺人!
殺人の罪は、恋人がかぶって刑務所へ。
その刑務所から出た恋人は親父のマフィアが面倒を見る・・・いつか引退した自分の元に引き取っている。
そこには、年取ってから生まれた娘もいる。
(ホントはこの娘の母が敵対マフィアに殺された、くらいの話はしてもいいよね♪)
そこへレビューのスターの座から落ちぶれた娘が、実父とも思わず、昔のパトロンとして頼ってやってくる。
付き人も一緒に・・・いや、この付き人こそ、娘の爲に身を隠した実の母!
実の娘の爲に母親であることも隠して付き人として尽くしている・・・娘はソレさえ気がつかない(^_^;
矢代鴻には、それこそパリの匂いがするワァ\(^^)/


再びの別れ際に、幸せになってくれ!
なるわ、意地でもね♪
・・・んーもう、いいよねぇ\(^^)/
ねえ・・・これで一本。


裏庭で、引退マフィアの親分コルヴェツト夏美とリュドヴィーク春野がすれ違う場面は、もう〜、これぞ
アル・パチーノとトム・クルーズだよ!

コルヴェツトが正面向いて、リドヴィークが後ろ向きですれ違うんだけど、一瞬向かい合うような感じになるの♪
あれは、鏡なのね・・・コルヴェットはリュドヴィークの中に若き日の自分の姿を重ね合わせている(^^)v
単に娘の罪の身代わりになって刑務所に入ってくれたから引き取ったんじゃないのだ。
まあ最初はそうであっても、今は、リュドヴィーク自身に惹かれている、ということですね。

夏美ようはともかく、春野寿美礼って、こういう背中の芝居が良いとは思わなかったなぁ・・・(;_;)ウルウル
夏美ようといえば、星組時代の「二人だけが悪」のアメリカ大使が偉〜くカッコ良くて、
マリ子さんとの乾いた男の友情というのがカッコ良かったんだけど、これはもうそれに匹敵する傑作です!!

之で二本、ハイ上がり\(^^)/

で、まあ春野君のラブロマンス、ちゅうか・・・今回、初めて文月御世って良いトコあるな、と思った(^^)
それはね、顔が無い所!
ふだんなら、むちゃくちゃ頭にくる顔の無い所が、今回は良かったと思う(^^ゞ
今回の春野君のラブロマンスの相手は、パリなんだよねぇ・・・二人ともパリと言う街に恋の思い出を閉じ込めてあって、
ということで、そこから発展していくようには思えないところ(^_^;

こういうリュドウィークのような役、真琴つばさなら、独壇場の当たり役!
春野寿美礼がやると、もうすこし建設的というか、コルヴェツトの後をついでこのままここに生きていく感じがしちゃう(^_^;
ベドウィンが言う、お前の瞳に中にはさすらいの光がある、というの、そこまで行かない、というか、
さすらった挙句、ここにたどり着いて根を下ろすような気がするのね(^_^;

デー、その顔のないヒロイン?台詞はよかったしね・・・頼りなくて(^^ゞ
今回は、あの役柄に関してよかった(^^)
ただ、惜しいと思うのは、その顔の無い所がズ〜と続いて、最後の二人でパリに行こう、という所だけは顔が欲しかったんだわ(^^ゞ
そして、また最後のシーンでは違う顔欲しい、ん・だ・け・ど・・・ソレが出来るくらいなら苦労ないわなぁ(^_^;
まあ、とにかく、今回はこれでまあまあいいよ〜(^^)

行方不明になった探検隊々長のクリフォード彩吹は
せっかくドラマのポイントになるような、一人だけのいい場面を何場か貰っているんだから、
一場面ごとに人間性を変えるような設定を貰えばよかったのに!
そうでないと、最後に妻に言う、僕たちはここから始めるんだ!という台詞が生きない!!

まず最初の場面、砂漠の放浪の場面の@では、水・食料の心配・本国での評価を案じている姿、
Aでは、もうかなり疲れて何も考えられなくなっている自分本位の姿で、隊の事も妻の顔も名前も思い出せなくなっているとこ
そして、Bでは、ちょうど春野君とすれ違う場面をもらっているんだから、と言いつつ、
ハッチ&オサのすれ違いにならないのが哀しいわネェ・・・まだまだ修行が足りまへんでぇ(^_^;
でも、ここの春野も普通に歩いていて、あんた、刺された後はどうなったの?という感じ・・・まあ死にに行くんだと思うんだけどね。

でー、そのシチュエーションで、おばさん風バージョンアップなら、
クリフォード彩吹は砂漠の中で倒れている所を、砂漠に死に場所を求めてきたリュドウィーク春野に助けてもらう。
蘭寿に刺された春野リユドウィークは瀕死のまま砂漠に向って行こうとする、
そこで倒れているクリフォード彩吹を見つけてベトウィンに託す、と。
クリフォード彩吹は、もうその時には、自分自身でさえ分からなくなっている、と。
Cでは、自分の意識の中では、ベドウィンに救われたとしか憶えていない、そこで妻と再会してこれから始めるんだ、と言うのね♪
勿論、石の薔薇はベドウィンにもらったんだ、と思っているのです。
これね〜作家の荻田氏に注文つけなくちゃいかんわね・・・
ハッチ&シビのストーリーばっかじゃくなくて、他の筋も考えて、と(^^ゞ

他の筋と言えば、現地の白人との混血で上昇志向に取り付かれたチンピラの役で樹里咲穂(^^)
これは、どちらさまも、樹里さん用の宛書で、その期待通りの好演、ということで、まあそうなんだけど(^^ゞ
もうちょっと芝居させたかった、という気がするけどね(^_^;
春野&樹里で、こっち側の男の友情でもよかったんじゃないの?とおもうけど、
そうすると、ハッチ&オサが生きないからね!!と、私は踏んだ(^_^;
荻田センセは樹里よりハッチだったんだ(^_-)-☆

まあ、ドラマが四本分
(ハッチ&シビ、リュドウィーク春野とレビュースター、リュドウィーク春野と人妻、クリフォード隊長と妻、)
とあるわけで、どうしても割食っちゃうんですね(^^ゞ
まあ、かっこいいトコ見せただけでいっか(^^)

カッコいい!といえば、桐生園加って凄いぜ!
樹里咲穂よりダンス巧いのがサイドで踊っていて、誰だ?
顔デカ!桐生園加だ!!
ホントにそうだった!!!いやぁ、ショーでも、ドラマのダンスシーンでもカッコいいです!!

カッコいいといえば・・・萬あきらが久々にご登場(^^)v
かつ、ニンにあったピッタシカンカンの役で楽に美味しいトコどりです(^^)v
でも、で゜きれば、
「片目をつぶるくらいはしてやるが、両目つぶってやるわけにゃいかないぞ!」
くらいの台詞を、先にレオン樹里に投げかけていてくれれば、後の話もスイッと通るだろうに、と思うんだけどな(^^ゞ
まあ貫禄で押し切っちゃう♪

ちょつと損な役回りだったのは、ストーカーに回った蘭寿トム(^^ゞ
これもやりようによって面白くなったのに・・・荻田先生、もう少し書き込んでおくれんさいm(__)m
それともクリフォード隊長の役をもう少し膨らまして、彩吹とダブルでやらせても良かったんじゃないかな♪

遠野あすかはスタイルの良いところだけはわかつた・・・それだけ!!
しかし、花組って!可愛い女役いるんだけど・・・男役に殺されちゃうのかな(^_^;

「蛇」という象徴的なキャラで
鈴懸三由岐が壮絶テクニシャン振りを披露するけれど・・・ここまで作るかというメイク&コスチュームでねぇ(^_^;
こないだのタンゴの相手役の時は、それなりに美景でよかつたけど、ここまでされるとウーム微妙だ!!



「エンター・ザ・レビュー!」

これは、ですねぇ・・・哀しいかな
ショーマンシップ全開の樹里咲穂の素晴らしさと、それでも春野寿美礼のトップ振りには適わない、
という事実にショック!!
いゃあ、ショーマンシップという意味では、樹里咲穂はやはり凄い!!
私としては、今宝塚でショーマンシップのある人というと初風・瀬奈・霧矢とこの人の四人だけだと思うんだけど、
その初風も退団発表でショックなんだわー(^_^;
それでも、それほどのショーマン樹里でも春野のトップぶりの凄さにはかなわないんだよね(^_^;
いやぁ、春野寿美礼!!
劇場中春野寿美礼にする素晴らしさにm(__)m最敬礼だ!!


若生りさの振り付けは、こないだの「タカラヅカ絢爛U―灼熱のカリビアン・ナイト―」ほどのインパクトはないけどいいですね(^^)
歌唱指導・安奈淳と出ていてビックリ!!何時の間にそんな指導するほどうまくなったの?と思うけど(^_^;

瀬奈が抜けた分一階級ずつアップして、フィナーレでは、春野を囲んで彩吹・蘭寿に愛音羽麗が加わっているけど、
彩吹・蘭寿に愛音羽麗なら、おう、負けてない!スターだね♪と思えるんだけど、
春野の傍ではちょつと苦しい!!
そう考えると、やっぱり彩吹・蘭寿はなかなかのものです(^_-)-☆

とにかく、春野と樹里と男役連中のかっこよさにぐいぐい押されているうちに終わってしまった、
というところでしょうか(^^)
何しろ幕開けに黒燕尾の男役総踊り!!
春野寿美礼が大浦みずきにダブって、花組ファンとしちゃ涙モンです(;_;)号泣

しかも、春野さん、ダンスメッチャ進歩です!!
勿論三拍子そろった人だったから下手なことはないけど、それでも、やっぱりダンスの人じゃないな、と言う時はあったんだ!!
それが今回、アレだけのダンス陣バックで引け取ってません!!

ただし、歌・・・一寸一路・涼風風発声になってきた!!
↑歌唱指導・安奈淳では、あんな発声はしないと思うんだけど(^_^;
まあね一路とは違って声帯丈夫そうなので、ま、いいか(^^ゞ
そうそう、エピローグの締めのトコで「女装」するんですね。
これが綺麗なんだけど、全く女装なのです(^_^;
いやはや・・・わたる君が、あんなにゴッツイわりに女になるとけっこう可愛いんだけど、
この人、優雅で華奢なイメージがあるわりにはバリバリ男です(^_^;

酒井澄夫らしい、といえばらしい・・・ショーとしては小粒だけど、それなりにエンターテイメントでいいんじゃないかな(^^)


それにしても、
せっかく矢代鴻が出てるんだからさ、ショーにも出してよ!

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