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11月25日(金)


「熊谷陣屋」


馬鹿な、馬鹿な私!!
只今、風邪がけっこう大変になってきて、なってきているというのに・・・
今日歌舞伎行ってきてしまいましたぁ(^_^;
母が行けなくて可哀想だと、ずぅ〜〜っと行かなかったのですが、
21日にうちの掲示板に、
いーらんさんから、3日間東京にいるんだけど、歌舞伎の一幕見なら何がお奨めですか?
と書き込みがあって、答えているうちに我慢できなくなってWEBでとっちゃって〜(^^ゞ
もう、見たい物だけ、で孝夫さんの「熊谷陣屋」!!
こういうとき、歌舞伎の三階B席というのはありがたいですねぇ(^_^;
2520円なのです!!

だから、お芝居一本なら、軽く元が取れます♪
本当は一幕見で行けば900円だし、勿論助かるのですが、それだと並ばなくちゃならないでしょ・・・で、
評判の良いものだと大変なんですよぅ〜(^_^;

ナニシロ、一幕見は150枚しかないのです(^_^;
で〜、三階は・・・あれ何枚くらいかな、5〜600枚あると思う。
歌舞伎の三階が隅まで埋まる、というのはあまりないんですよ・・・孝玉か、勘九郎の特別公演くらいでしょう。
だから、その勘九郎の「勘三郎襲名披露」が三ヶ月連続で完売、
まして二ヶ月目は発売当時の完売だったって、ホントに凄いことなんですよ!!
あの時、私が三階まで完売だ!と書いたら、
ぐんままさんが、南座も三階はすぐなくなります、と書かれていて、え?と思ったのですね(^_^;
そしたら、京都の南座は千人ちょっとなのね、三階はどれくらい・・・200席足らずでしょう。
歌舞伎座は1866席で、そのうちの5〜600席が三階ですから(^^ゞ

だから、チケットさえ取っておけば時間に行けば良いですし
今は、WEBでとって、クレジットカードを差し込めば直ぐ発券になるの!!
これはビックリでした(^_^;

十時からチケット発券機がスタートするので、キッチリ間に合うように行って、直ぐ出光美術館に(^_^;
で、序幕はパスして、「熊谷陣屋」から(^^ゞ

西側なので、偉く本舞台が近くて、オペラグラスも要らないほどでした(^^)v
もともと歌舞伎の三階は普通の劇場の三階より舞台に近いのですねぇ♪
だから、きっと一階からしたら、けっこう鬱通しいと思う(^^ゞ
自分で一階席に座って見上げた時はそれほどには思いませんでしたけどね。
建替えたら、もっと天井が高くなって、三階席も高くなって、引っ込められて、普通の三階席になってしまうでしょう(^_^;

仁左衛門の熊谷、雀右衛門の相模とも素晴らしい出来で、評判に違わぬ良い舞台でした。

秀太郎の藤の方も、W先生が言うほど悪くはないと思います(^^ゞ
堤の軍次がお、ちょっといいな、と思ったら「ーしまや」の掛け声がかかって、おお、愛之助か?と思ったら、ホント!
一度くらいしか見てないんだけど、さすがに名前が出てきただけある!
けっこうスターだし、立ち居振る舞い尋常でよい軍次でした(^^)

左団次の弥陀六はこの人なりの弥陀六で♪
んー、これ見ると、羽左衛門は嫌いだけど巧かったな、と(^^ゞ

竹本は後半の竹本はよかったんだけど、前半の竹本ががなりすぎ。
(鳴門太夫鶴沢慎治・綾太夫・鶴沢宏太郎どちらが前か後か不明m(__)m)

ショックだったのは、雀右衛門の相模が、
座るのに膝を突くとき、ドスンまではいかないけど、ドスッにはなってますネェ(;_;)
それでショック受けてたら、もう階段の上り下りは黒衣が手を引いてました(;_;)号泣
相模は時代物の武家女房ですが、世話の仕事が多いので、ちょっと今後は難しいかな、と最後の相模かも知れません。
でも、その二点を除けば、ホントに良い相模でしたよ。
雀右衛門独特の情のある、女らしい相模です。
若い頃の熊谷とのロマンスがあって、それを伺わせるいとおしさを感じさせます。
出の時から、初陣の我子を心配して一里、二里・・・百里の道をとうとう戦場まできてしまった、
という口説きが哀切です。
そして、夫にそれを責められて、形ばかりは強がって見せるけれど、
という武士の妻の辛さをよく見せています。
それと、首が小四郎のものだと知って、内掛けが自然に脱げ落ちる様が段取りでなく、真実、母の脱力感を現してます(^^)

義經の梅玉が、私はわからなかったの!!
あ〜んなに年取っちゃって(^_^;
だって、権八や放駒の前髪立ちがよく似合う、繊細な超美男系だったんですよ!!
最初出てきたとき、あれ?富十郎か?と思ったもの(^_^;
でも、声が全然違うし、掛け声が、富十郎なら「天王寺屋」と掛かるのに、「ウンニャ〜」としか聞こえないんだもの(^_^;
まあ、芝居巧いし、それなりにオーラあるし、下っ端ではないとは思ったけど、
それに義經を幹部俳優以外にやらせるはずないですし(そういう約束事があるのです!)
まさか、まさか梅玉とは!!
後で、プログラムを見て梅玉と知ってビックリ!シャックリ!
大ショック!!こんなに老けて・・・富十郎と間違われるほどブオトコになって(;_;)

孝夫さん、いえさ、仁左衛門はもぅ〜、ひたすら良い男で巧い!
父親の哀しみを押し隠し、一枝を切らば一指を切れ、という謎賭けを解いてしまった苦衷を描ききります。
首を抱いて階に長袴の裾を片側落としての見得は素晴らしい\(^^)/
単なる荒事風の見得ではなく、哀しみを堪えて武士としての魂の発露となる大見得です!!

最後の「十六年は一昔、夢だなぁ〜」ってのは、声だけでしたが、
もう十分、十二分に悲壮な思いが伝わってきました(;_;)

ん?声だけ?そうなんですょ〜(^_^;
今日は本舞台近い分、花道全滅!!
今日は西側ッチュウコトハ、まんま、花道の真上!!
「熊谷陣屋」で花道の真上は辛いですよ!!
つまり、花道は見えない、ということですから(^_^;
イッチバン、いいトコが見えない!
これはさすがの私も堪えました(^_^;
東なら、十分見えたのですよ!!
席だってあいてたのに、どうして売らなかったのかな・・・それとも売れていたのに来られなかった席なんでしょうか(^_^;
正面の上の方もぽつぽつあいてたもの・・・なんでたろ??!!

「十六年は一昔、夢だ、夢だぁ〜(今回は、夢だなぁ〜)」って、ここが一番のトコが見えないもん(^^ゞ
普段は、花道が全部は見えなくても、七三さえ見えてれば良いと思っていたのですが、全滅は厳しいですよ(;_;)
でも、そういう時、って、今までは場所移動とかしてね、
東側に走って、東側のドアの傍に鈴なり!というのが定石だったから、
幸い席は通路際でしかもドアの傍なので、私も今度はそれをやろう、と思っていたら、
アレレ・・・今回はいないのよ・・・おかしいなぁ・・・いつも、凄くなるのに、
と思いながら、やったんですよ(^_^;
そしたら、蛍ちゃんがしっかり、チェックに入って、お客様どちらのお席ですか、と聞かれて、
お席にお戻りください、と言われてしまいました(^_^;
今日は千秋楽ですからネェ・・・そういう人たちがいて、困ってたのでしょうか(^_^;
ガクッm(__)m

いずれにしても、一幕2520円安かった、とは思います(*^-^*)


お能もいいけど、やっぱり歌舞伎は面白いですネェ\(^^)/

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