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2月9日(木)

花組
「落陽のパレルモ」
「Asian winds!」


いやぁ・・・春野歌舞伎ですな!!

いや、とにかく凄い貫禄でネェ・・・芝居も歌も、ダンスは一寸まだ怖い(^_^;
見てる方が怖いのかな・・・でも踏ん張り方がちょっと弱い気もするが〜(^^ゞ

とにかく貫禄、貫禄!!
今のTOP of the TOPSって、寿美礼さまかねぇ(^_^;
わたる君にはあそこまでの図々しさはないなぁ・・・包容力と言う点ではわたる君だろうけど、
とにかく今はこの二人ですね・・・TOP of the TOPSの候補生♪

瀬奈はまだ其処まではいかない、と思う。
ただ別の意味で二人を越えているトコもあるので、意外やあっさり、TOP of the TOPSになっちゃうのかな(^^ゞ

とにかく、なんでもかんでも寿美礼様がやります!文句あっかぁ〜?!という感じだわ(^^ゞ
まあいいんだけどね。
ただ売り物の歌が煩くなってきた!!
へんな節回しが入って(思い入れなんだろうけど)、歌詞が聞き取れないトコ有り・・・多数箇所(^_^;

「落陽のパレルモ」

「シシリアの夕べの祈り」の庶民版というのかな・・・
イタリア統一前後のシシリア(「シチリア」とプログラムなどにはなってます)の貴族と庶民の話です。
貴族の父親と平民の母親との身分違いの恋から生まれた若者が父親に捨てられて教会で育てられます。
貴族も平民もない平等な社会を作ろうと、向上心と野心をない交ぜに勝ち上がって、
イタリア軍の中佐にまでなる。
貴族諸氏から「平民の出身で中佐とは!」と、驚かれるくらいね♪

そしてまた、彼自身も貴族の令嬢に恋をする!
当然周囲からの猛反対があります。
「平民の出身で中佐とは!」とおっしゃつたのは貴族令嬢のパパだったんですが(^_^;
「平民の出でなければ子供にしたいくらいだ」とも言っていたパパです。
令嬢にはルソーの「不平等論」なんて物を読ませて、「どんな時代んなろうとも貴族として誇り高く生きていくために」
なんて教育いたりしたんですが・・・令嬢は
「人間は生まれながらにして平等の権利を持つ」なんてことに、分からないながらも関心を持ってしまいました。
その矢先に、身分違いの相手に恋をして、しっかりそれを理解してしまいました(^_^;

イタリア政府の締め付けが厳しくなってシシリアの庶民たちが暴動を起こそうとして皆殺しにされる中、
彼は、貴族の父親が名乗り出てね貴族社会に迎えられ、シシリア貴族代表として国会議員になる、という
芝居の方はまったく「春野歌舞伎」のそのままです\(^^)/

春野を捨てた貴族の父親で萬あきらが出ていて、相変わらずいい仕事だ!!
愛した娘を子供もろとも捨てたことを後悔していた老貴族という役所なんだけど、
もう一言書き加えてもらってもよかったんじゃない?
「お前たちを捨てたことを悔いて、とうとう、私は一生一人で過ごしてきたのだ」くらいはね(^^ゞ
まあ、そこまで言わなくとも納得させちゃう、という所が、今のケイなんだけどさ(^^)v
貴族たちのサロンの話で、一人で引きこもりがちに過ごしている、とか、
イタリア政府からの国会議員出馬を断わった、という話を出して、まあその状態を伺わせているわけですけどね。
おばさんたちだけが見るわけではない、お子達が見て分かり安いように、と言うのも大事でしょ(^^ゞ

そうそう、貴族令嬢の半わかりのパパは当然組長・夏見よう♪
こっちも身丈に合ったいい役作りでいい仕事してます(^^)v

寿美礼さまは、
ちょっと人生の重荷を背負った陰のある男、知性と野生を併せ持った、それでいて貴族の血が流れている・・・
美味しい美味しい役を何のケレンもなく、そのまま颯爽と演じます。
その野生と不良性がもぅ〜色っぽいんだよ(^_-)-☆
もう〜ヴィットリオそのまま春野です(*^-^*)

彩吹と遠野あすかが狂言回しのようなかっこうで、ストーリーを語りながら、自分たちのドラマを繰り広げます。
彩吹は春野とふづきの孫の演出家ヴィットリオ・F、遠野は第二次世界大戦のヒットラーに迫害されるユダヤ人という、
差別もちょっと違って階級差別ではなく、人種差別ですね。
でもとにかく差別がテーマ、というほど重くない、まっ、キーワードってところか(^_^;

しかし思うね・・・身分の差は越えられても人種の差を越えるのは難しい!!
彩吹君がヴィットリオ・Fの台詞として、自分のユダヤの血を呪う遠野あすかのジュディッタ・フェリ嬢に、
「君の血の一滴までも愛してるよ」というのは、現代では尚更難しく感じる言葉ですネェ(^^ゞ

この彩吹が、このところちょっと足踏み状態だったのが、真飛の組替でお尻に火がついたのか、
ちょっとしっかりしてきた♪
扱いも完全二番手で春野と並ぶシーンも多くて、それなりに見劣りはしない♪
と言ってもですねぇ・・・彩吹ってスケールだけはあるんだ!図体がでかい、ということではありませんぞ!
スケールはソコソコあるんだけど、それと育ちがいいよね、お上品(^^ゞ
でも、これが限界が見えちゃうのですネェ・・・。
もう少し頑張れないか?
もう少しムキになってもいいんじゃない?って感じ(^_^;
ぎらぎらしないところがこの人の持ち味なんだろうけど、其処が弱いところでもあるんだなぁ(^^ゞ

遠野あすかもこういう役は手馴れた感じで可もなく不可もなく・・・この人専科入なんだわ!!
檀れいのケースもあるから一概には言えないけれど、どうかなぁ(^^ゞ
一説によると、春野に完全に嫌われている、と言うのですが(^^ゞ
それはまあ見てて分かるから・・・大体、「花組は男組」って、お友達から言われて大いに納得!!
今日もつくづく思ったんだけど・・・まあ、それはショーの方で。

春野の恋敵の貴族のお坊ちゃまが星から移籍の真飛聖で、
歌も銀橋を一人で通りながら歌って完全三番手!!
恋敵とはいえ、フェアな貴公子で、ただ貴族と平民とは同じ人間である、と言うことが理解できないという時代の人!!
その時代の人と言う感じをよく出していました。
姿も端正で本人はじめ、こういう白っぽい役はおかしい、と珍しがってたけど、「楊貴妃」の時の皇甫惟明よかつたもん♪

これで割り食ったのが、蘭寿とむなんだけど、これはちょっと扱い悪すぎです!!(`´)
せっかく「アーネストインラブ」であれだけの舞台見せたんだからさ、もうちょっと考えてくれればいいのに、
歌劇団!!
そういえば、蘭寿は宙に移籍なんだ!!
もう〜、これは大、大ショック!!
もともとそんなにいいとは思っていなかったのが↑「アーネストインラブ」で、お〜!いいじゃん♪
となって来たのに!!(;_;)号泣

ちなみに宙は貴城けいがトツプで、大和悠河と蘭寿なんだけど・・・
ダンス陣だけは確実に充実するだろうけど、
まあ貴城組長の下、トップなしの二番手二人で頑張りましょう、ということなのかな(^_^;
まあ蘭寿はダンスだけでなく、歌も芝居もできる、というのだけはわかったし、
どうする大和?!!

しかし、何を言っても春野とはみんな格段の差が有りすぎて・・・
花組どうすんのよ!!


脚本としては・・・思えば、植田景子って、こんなこなれた芝居が書けるようになったんかな、とは思った(^^ゞ
いろいろ細かい所で言いたいこともあるけど、
春野歌舞伎としちゃあよく出来てます(^^)
あくまでも、春野歌舞伎ね(^^ゞ

「Asian winds!」

これはねぇ・・・これも、というべきか、春野歌舞伎第二部です(^_^;

みんなよく踊ってますがネェ・・・
し・か・し・・・先月の月組見て、これは悲しいぞ!!
ましてダンスの花組ではないか!!

売りの一つに真飛・蘭寿・愛音(羽麗)の三人が女装するシーンがあるんだけど、
これが、本ちゃんのクーニャンで、ちっとも女装じゃないんだよね(^_^;
あまりにまともに美しくて、逆に言うと、花組の娘役ってみんなブスイなぁ、と感じちゃう(^_^;
花組って男役だけでいいじゃない、とつい思ってしまう・・・これは考え物だよ(^_^;
まあ、春野寿美礼は美人でもしつかり女装になるから、
やっぱり、花組はトツプの春野を囲んで、若手男役たちが絡むパターンなのかな(^_^;

でー、この第二部でよかつたのは、オープニングで馬頭琴抱えてせり上がってきた老人が誰かと思ったら組長!!
パレルモではふづきの父親役で、貴族としてはちょつと理解のある父親をやってよいのですが
(知的で洗練された、といういつものパターン♪)
こっちの大草原の主のような老人も身にあってる!!
夏美ようさんいい仕事してますねぇ\(^^)/

作・演出岡田敬二で、愛華みれ時代の花組でやった作品のリメイクなんだけど、
それほどのもんだったのかな?
そういえば、どっかでもそんなこと書いてた人がいた・・・みんなそう思ってたりして(^_^;

アジアの中の日本ということで服部メロディーが取り上げられていて、
彩吹・真飛・蘭寿と歌い継いで春野の「東京ブキウギ」までくるんだけど、
これと、愛音以下若手たちの「山寺の和尚さん」はロックンロール風でいいけど、
「青い山脈」「湖畔の宿」は宝塚では、無理が有りすぎると思うけどなぁ(^^ゞ

予想以上に「山寺の和尚さん」はよかったので、取り上げて悪くはなかったろうけど、選曲に一考を、と言う所です。
春野の「東京ブキウギ」は、あっ!銀ちゃん!!と声をかけたくなった(^_^;
今「蒲田行進曲」やるなら、春野以外に銀ちゃんはいないだろうな(^_^;
彩吹の「やす」もありかも〜(^^ゞ
いゃ〜、トッポイ、トッポイ(#^.^#)〜chu☆

春野が銀橋を渡るとき、そりゃあトップに当たるライトは違うんだろうが〜・・・と思ってしまう素晴らしさ(*^-^*)
(本当に、二番手・三番手、渡る人によってライトは違うそうです♪)
ただね、このあたりにしときなさいよ、とは思う(^^ゞ
轟になったらおしまいよ!!
まあ、春野は頭よさそうだし、第一オーラは轟よりあるし、まあ大丈夫だとは思うけど(^_^;

というわけで、一に春野、二に春野、三四がなくて五にケイ&組長、かな・・・(^_^;
二番手以下奮起せよ!!

あ、とっぷ娘役だったふづき美世が退団です。
そういえば、ふづきも春野に嫌われていたそうな・・・まあこれも見てれば分かるけど(^_^;
次は桜乃彩音君・・・まさか、またふづきの二の舞は嫌よ(>_<)
頑張ってくださいませm(__)m





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