4月12日(木)

宝塚花組
「明智小五郎の事件簿・黒蜥蜴」
―江戸川乱歩「黒蜥蜴」より―
ショー「TUXEDO JAZZ」



久々の宝塚でした。
と言っても、月組の次は花組なんだから、毎公演見ているわけですが・・・なんとなく遠い(^_^;



「明智小五郎の事件簿・黒蜥蜴」
―江戸川乱歩「黒蜥蜴」より―


まあ、今回は桜乃綾音につきましたねぇ\(^^)/

大劇場で開幕した頃から意外やいいよ!という評判で、へぇ〜♪と言う感じでしたけど、
ホントによかつた\(^^)/

えー、黒蜥蜴といえば、例の三島由紀夫版の黒蜥蜴が有名でしょ!
でぇー、去年の暮れは宝塚の偉大なるOG麻実れい様が緑川夫人を演じて、
朝日舞台芸術賞なんか取っちゃった!!
あの方、以前に読売演劇大賞の最優秀賞も取ってらっしゃるので、今や、朝日も読売も膝下に抑えたってわけです(^_^;
蜷川・萬歳の「オイディプス」では萬歳食ってましたし、ギリシアでも、イオカステの女優は誰だ!と評判だったりして、
凄いのよ〜!!


で〜、私的には、春野寿美礼が明智小五郎で「黒蜥蜴」やる、と聞いた時点で、
2006月組7月公演の観劇!感激!!で書いたンですぞ!
緑川夫人瀬奈じゅんでやってぇ〜♪って!!

まあ、それは無理だって分かっておりますので悲しいけど・・・
次善のキャスティングとして、真飛の緑川夫人、と思っていたのですよ〜(^^ゞ

えー、緑川夫人!これがヒロイン黒蜥蜴でありまして、
日本人の好むピカレスクであり、美女で悪女で最後に死ぬ!と。
男役でないと出来ない役だよねぇ(^_^;

今まで、テレビ中継も含めて
水谷八重子(初代です、当然)vs芥川比呂志
美輪明宏vs天池茂
玉三郎vs北大路欣也
を見ています(^^ゞ

水谷八重子vs芥川比呂志コンビ出の公演というのはね、当時としては画期的な共演だったわけです。
片や、新派の女王(まだ花柳章太郎が生きてましたけど、ね)、片や新劇の二枚目の代表。
芥川比呂志!名前で分かるでしょうけど、芥川龍之介の長男、次男が作曲家の芥川也寸志だったわけです。
映画「砂の器」のあの凄い名曲「宿命のテーマ」を書いた人ね。
比呂志さんの方は戦後の新劇の若手リーダーとして、ハムレット役者として新劇全体のスターでした。

でも体が弱くて、あの頃はもう舞台に立つのも限られていたのに、新派なんて「商業演劇」に出る!
なんてー!!という人もいたけど、まあ、水谷&松竹側からのアプローチも大変だったらしい(^_^;

というわけで、演出も凝ってましたし、ふたりの「三島節」とも言うべき華麗な台詞の応酬が評判でした♪
私としてはいくつぐらいだったのかな、これ水谷八重子じゃ無理だナァ・・・とテレビ中継で思いました(^_^;
セットは偉く凝っていて、下手側に黒蜥蜴のアジト、上手側に明知探偵事務所、
そこでそれぞれが独白したりするわけです。
でー、真ん中の舞台でいわゆる舞台が進行していくのですが。

でも、この時は、早苗も雨宮も記憶にないので、このセットと主役二人しか記憶にないというのは、
やはり、この二人に持っていかれたんでしょうね(^^)

美輪明宏vs天池茂版は、今考えると一番よかつたかも(^^)
美輪明宏は何度も黒蜥蜴やっていますが、初演です。
再演は駄目だった・・・太りすぎ!
天池茂は、テレビで明智小五郎シリーズを持っていて人気があったので、そのへんから来たのかな(^_^;

ヌァ〜ント!この時の雨宮が田宮次郎でした(*^-^*)
「白い巨頭」のオリジナル主人公です。早苗は大空真弓。
この時のご馳走は「青い亀」に賀原夏子が出ていたこと!

でー、玉三郎vs北大路欣也は、これはも欣哉ちゃんがもの凄くよくて、ビックリでした!
北大路欣哉って、一時はジョーン・レイトンなんて外国の演出家からも嘱望されていたのに、
舞台より映画を選んでしまって・・・バカメ!
最近はまた舞台の面白さに戻りつつあるみたいだけど、ねぇ・・・(^_^;
本人が「徹子の部屋」で言ってたんだけど、
体格的に舞台は無理だと思ったんですって(^_^;自分は170センチギリギリなので、
舞台栄えしない、若い人にどうしても負けてしまうって事だったらしいですが(^_^;

肝心の玉三郎は、ねぇ・・・この時は、実はあまりよくなかつたのですよ(^_^;
勿論綺麗は綺麗!美しさで言えば絶対綺麗!なんですが・・・
玉三郎って、歌舞伎の世界では苦労人というか、ちょっと若旦那じゃない所もあるのです。
毒もけっこうあるのですが・・・
美輪明宏と比べたら、凄い温室育ちなのよ(^_^;
やっぱり、美輪明宏と比べたら断然毒が足りない!

後テレビで小川真由美なんてのも見たけど、これはご愛嬌(^_^;
黒蜥蜴は舞台でやらなくちゃ駄目ですね。
たとえテレビ中継であっても、舞台の中継とテレビドラマは全然違うもん(^^ゞ

そうそう、篠井英介が一人芝居で「黒蜥蜴」をやって、なかなか評判がよかったんだ♪全国ツァーもしてるはず!
これは見たかったな〜(^^)

というわけで・・・
今回の「黒蜥蜴」
これは江戸川乱歩作「黒蜥蜴」よりとだけ、書かれているように、三島版ではありませんよ〜、ってことですよね(^^)
まあ、宝塚で、男役が主役ということもありますけどね。
でー、桜乃綾音は去年トップ娘役になったばかりです。どうなるんじゃ〜?というドキドキもんだったんだけど、
蓋を開けてみれば、大劇場の評判は上々のようでした。
舞台写真をみてもナカナカの雰囲気を出してるし、ねぇ・・・。
(何度も言ってますが、舞台写真でけっこう出来不出来はわかるのよ!)

というわけで、かなり期待して行ったんだけど、まあ期待以上!
今考えられる最高の黒蜥蜴だよん(^^)v

たった、一年足らずのうちに、地方公演含めてどれくらいステージ数を重ねたのか知らんけど、
伸びる時って凄いですネェ〜(^^)
「ファントム」の時、

「花総まり」に似ている、というところが売りなんだろうけれど・・・どういうかな・・・ちょっと鈍そうな感じがするのね(^_^;
花総まりは、見るからに勘がよくて賢そうですからね。
花総はもうちょっと野性味が出せればよかったんだけど、そういうところが駄目だったんだよね。。。私m(__)m

桜乃は賢さもなければ、野生もないけど、大人の雰囲気がけっこうあります♪
逆に今回はそこがネックになってました。
クリスティーヌはせっかく新人の抜擢とかぶるんだから、もうちょっと小娘の雰囲気出せるといいですが(^^ゞ
まあ、これから、と言うことなんだろうけど、歌は、声がソコソコというところで、
とても出雲綾のカルロッタが人気を取られることを案じて一服盛っちゃうような玉じゃないですね(^_^;
これは四季のクリスティーヌと一緒でした。

そのかわり、まあまあ可愛い、という雰囲気には乏しいけど↑綺麗な雰囲気はあります。
まだ、本物の綺麗さじゃないんだけれど、「綺麗な雰囲気」ですね(^^)

と、書いたんだけど、いゃあ・・・
今回はメッチャ綺麗になって、賢そうではないがシャープになって、
もともと、大人の雰囲気があったところがホントに大人の女になっていて、
第一凄いオーラが出てね〜〜(*^-^*)
登場の黒のドレスのよく似合うこと!ケープを脱いで背中の黒蜥蜴を見せるトコの色っぽいこと(^^)
最後のラインアップでモスグリーンのドレスで後ろから現れる時は、
舞台全体に桜乃の空気が流れるんだよ〜(^^)

惚れた、惚れた〜(*^-^*)

でも、思ったな(^^ゞ
宝塚の娘役って、どんな娘役でも、男役になりたかったんじゃないかなぁ・・・少なくともトツプになる娘役ってそうじゃないのかな(^_^;

まあ、私が好きな人たちがたまたま、ないかも知れないけど(^_^;
昔で言えば、加茂さくら、八潮路まりってとこはちょっと別だけど、近衛真理・初風諄などは男役からの転向組みだしね。
最近の白城あやかは、一度も男役やってないのに「元男役」というのがキャッチコピーみたいになってたし。
星奈優里はずっと少年のイメージがあったし、
檀れいは、ホントに男役志望だったしね(^^ゞ

桜乃綾音もけっこう、自分の柄ではないから言わないだけだったりして、
かなり、男役をやりたかったモードだと思いました。
大体、さっきからラインアップしたように、凄いスターでしかも男の人たちが演じている
いわば、女形として演じる役ですよ!
それを桜乃は見事にキャッチしていたと思う。
演出は、例のキムシン(木村信司)氏ですが、これは男役の気分でやってくれ、とでもアドバイスしたのかな(^^ゞ

とにかく、今回は桜乃綾音に尽きます!
ただ、惜しむらくはもうちょっとエロキューションのコントロールが出来ると良いんだけど・・・。
いや、満点中の満点なんだけどね・・・観客は欲張りだ(^_^;

でー、雨宮は、三島版ほどではなく、活躍の場少ないのが気の毒ですかが、
それにしてもなぁ・・・。
それに引き換え、早苗をやつた野々すみ花という子は大儲けの大好演♪
とにかく、芝居として成立してるのは立派ですm(__)m

春野寿美礼は、これはもう、いつもながら、立派に春野歌舞伎!
この人、出と引っ込みが凄いンだよ\(^^)/
ただ・・・もうこのへんで、引き際を考えてほしいな、と思う。
轟になる前に(^^ゞ
歌い方、益々気に入らない歌唱法になってきて、それは嫌でしたけど(^_^;
ダンスは元に戻りましたね〜♪よかった\(^^)/

ただ、今月、ショーの方でちょっと感じたのは、歌い方に柔らかさを出そうとすると、ちょっと女性の声になります。
それは、ひょっとして、ソロソロ準備を始めた、と言うことなのかな・・・とも思ったり(^_^;

主題歌は甲斐正人が寺田(滝雄)節のような名曲を書いてます。
近来のヒットかも(^^ゞ
みんなが各場面で、いろんなシチュエーションで謡継いでいくんだけど、と〜ってもいいです!

たださ、一等最初にうたう壮一帆が、まあ歌は下手じゃないんだけど、ねえ・・・・(^_^;
思えば、「エリザベート」寸前に雪組から出されたわけも分かるような気がする、なぁ・・・(´∧`)〜ハァー

そうそう、振付に竹邑類が噛んでるの・・・ってか、殆ど全編。
前後だけ羽山紀代美だけど。
これは、どこかの黒蜥蜴バージョンからのお引越しかな??
そのわりに、特徴は・・・?

そうそう、なんでも兄と妹の悲恋にするな!
そりゃあね、天智天皇と間人皇后の時代から兄と妹の秘(悲)恋は永遠のテーマですけどね(^_^;
そんな小細工しなくたって、黒蜥蜴は自分のプライドを守るために死ぬ方がふさわしい。
それは永遠のの恋を成就させる方法なんだから!

せっかくの桜乃黒蜥蜴におにいちゃん、なんて言わせるな!!

そうそう、某サイトなどで、黒蜥蜴が「男を知らない」というのは・・・と疑問視したりしてますが、
江戸時代の芸者や女スリなど女賊などが、「男知らず」「男嫌い」を売り物にしていたこともありますから、
けっしてエ〜ッ?!という感じでは有りません。
というか、緑川夫人と早苗との間には、「男知らずの女が二人」という怪しげな雰囲気もあって良いはずなんですが、
それを宝塚に持ってくると、おかしくなっちゃうからですかね(^_^;

いずれにしても、「これから言うことを外にしゃべったら承知しないよ」とか言って
松蔵の後ろから手を回すところなんてゾクッとしたね・・・スプーンは重なった♪(^_^;

というわけで・・・




ショー「TUXEDO JAZZ」

これはもう・・・悲惨なショーでした(;_;)号泣
やはり、大劇場からこっちの評判が悪くて心配はしていたんですが・・・。
まさかショーの花組で、まさか荻田浩一が・・・と思っていたのが甘かった(^_^;

まぁ、気の毒な面はあります!
正に二番手不足!!
星組は、安蘭けいのトップ披露というよりは、柚木礼音の二番手披露だと言われるほどだけど、
前回、あれほど大躍進した真飛が伸び悩み、
彩吹の移籍がまともに空白になってしまいました(;_;)
某サイトでは蘭寿の移籍が痛い、と書いてあったけど・・・蘭寿なら、真飛でカバーできる、と思うのよ(^^ゞ
歌の春野に対して、彩吹も歌なんだけど、
そこにあるひとつの安定感がいるといないでこれほど違うか?!と言う感じです。

私が、真飛が来たら、彩吹と蘭寿が飛ばされそう、と書いて、
あら、ホントになっちゃった、と言ったんだけど。
そしたら、お友達の話では、
水夏希が月組から花組に移籍してきた時、彩吹も雪組から移籍してきて、
お互いに孤独を慰めあって、仲良くなったんだって♪
だから、今回の水夏希の雪組トップ就任で、彩吹を呼んだ、と仰ってましたけどねぇ(^^ゞ

まあ、「エリザベート」をにらんでの、歌劇団の方針もあったと思うんだけど・・・(^_^;
彩吹は痛かった(;_;)
でー、真飛の伸び悩み、ねぇ・・・。
真飛だけじゃなくて、今回は若手全員まとめて辞めたら、と言いたい(^_^;

花形ひかるがちょっと目に付いたくらいで、それも後どこにいるのかわっからなぁい!

目に付くのは組長と高翔みずきどすぅ(^_^;
桐生園加やぁ〜い!!(;_;)号泣

その代わり、と言っちゃなんですが、今月はショーでも女役大活躍で(^_^;

「黒蜥蜴」で小林少年を演じてけっこうそれらしく見えた桜一花が、
テーマのマスコットがールのようなキャラでなかなかよい(^^)
某サイトでは「裏トップ娘役」と表されている鈴懸三由岐が、今回は表にも表れて、
なかなか良いお仕事をしています。
もうひとりは舞城のどか、かな?
あの歌の巧い子だれだろう?フィナーレのトコは絵莉千晶となってますが、みんな彼女だったのかな(^_^;

ショーの桜乃は為所もないけど、黒蜥蜴に比べるとお粗末なほど印象が薄い(^_^;
ただ、フィナーレのダンスは、黒蜥蜴のフィナーレにしたかった、と思うほど素敵でした(*^-^*)
「ファントム」の時も書いたけど、この人、小娘の雰囲気が出せない?てか、駄目なんだわね・・・(^_^;
芝居でもショーでも、真飛を圧倒していて、そのへんは凄い、と思うけど(^_^;

真飛の不調は目を覆うばかり(;_;)号泣
なぜだぁー!!


春野との差は果てしなく広がって溜息百万遍!

大体、私は、宝塚は予科・本科・花組だから、と書きますが、
その花組トップには星から来る人が多かったのよ〜♪
つい最近ですよ・・・花組生え抜きトツプってー!
ヤンミキに愛華・春野くらいでしょ・・・あっ一瞬トツプのチャーリーか(^_^;

甲チャンは花組生え抜きだったけど、カンサマは星からだ゜っと思うし、
その甲チャンの後がオトミ(安奈淳)でマツ(松あきら)で、ミッキー(順みつき)で、
ペイ(高汐巴)、ナツメ(大浦みずき)さんとみんな星組からです。
しかも、スタート雪組で、星に行って、花、というのが圧倒的。
星→花はマツだけで、ミッキーなんて、雪から月→星→花と全組制覇だよ。
水夏希みたいです(^_^;

だから、真飛が星から来た、ということは、限りなくトップ候補としての形で来たと思ったし、
こないだの躍進振りは凄かったのに・・・・(;_;)

まあ、今月はドラマで割り食ったというのは仕方ないと思うけど、それにしてももう少しやりようがあった。
第一、皇甫威明の時なんか、たった一場の出でインパクトあったでしょ!
ダンスもなぁ・・・振付もパッとしない物ばかりで・・・
そういえば、某サイトなどでは、春野と真飛の踊り方が全く違っていて、真飛が星のダンスを引きずっている!
同じ振りを踊っているように見えない、という話でしたけど、東京までの間にすり合わせてきたのかな・・・?
そんなに違っているとも思えませんでした。
大体、最近の花組のダンスは、かなり各人任せだからね・・・昔の星組みたい!
逆に、今の星組は一色の踊り方だと思うけど・・・。
それにしたって、今月は花組ダンスとして見るべき物がない!!号泣

壮一帆、今更、愛音羽麗と未涼亜希と、トリオを組まされるくらいなら戻ってくるな!!
大体雪組の全ツでアンドレやりながら、あの人誰?状態だったというのが気に入らないぞ!!
愛音羽麗は、もう女役に転向しなさい。
今月見るべき物は、あの「ナイト・ジャズ」の場の幻想の女だけだもの(^_^;

一応、荻田組のレギュラーの矢代鴻が出まして、初っ端から素晴らしい歌聞かせます(^^)
これがなければ、金返せ!くらいのショーでした(;_;)
まあ、「黒蜥蜴」がよかったので、そんなこたぁ言いませんが(^_^;

「コンチネンタル」から「ララバイ・オブブロードウィ」などの一連のジャズメドレーは、
矢代・春野に組長も一枚噛んで、そこただけは素晴らしいショーでしたけどねぇ・・・。
今回はショーの法は衣装も、余り好きじゃなかったナァ・・・いつもの任田幾栄さんですが。
あ、「黒蜥蜴」の衣装は有村淳だって!えっ?ひょっとして、あの有村淳?あとで見てみよう(^_^;


とにかく、今月は桜乃綾音!!



。・゜★・。・。☆・゜・。・゜。・。・゜。・゜★・。・。☆・゜・。・゜。・。・゜

真飛君の役の雨宮が、役が悪くなくなった、と言ったのはですねぇ・・・
三島版「黒蜥蜴」では、というか、今回の乱歩版「黒蜥蜴」も、木村流の潤色があるんでしょうから、
そちらとの違いですが。
自殺しようとしていた所を黒蜥蜴に助けられて、黒蜥蜴を愛してしまうんです。
そういえば、今回は、そのシチュエーションは早苗に持ってきてましたね。
それでこき使われた挙句、黒蜥蜴が明智に惹かれているのに気づいて嫉妬の感情を表すと、
死のうとしていたお前は美しかったけれど、今のお前は醜い、とか罵倒されて、牢獄につながれちゃうのです。

そこで、早苗と二人恋人像の生き人形にされようとする!

あ、そもそも、三島版「黒蜥蜴」では、
黒蜥蜴は美しい物が好き!
だから、美しい宝石が好き、というだけでなく、美しい人間も好き♪
でも、宝石の美しさは変わらないけれど、人間の美はドンドン色あせていく、
だから美しい時にこそ生き人形にしなければならないわぁ〜♪という感じなのですネェ(^^)
今、思い出したけど、美輪明宏の初演の黒蜥蜴のときは、
千秋楽の舞台で、大文豪でもいらっしゃつた原作者の三島由紀夫大先生が、
その生き人形として、ボディビルで鍛えた、お美しいお体を惜しげもなくご披露したんざんす(^_^;

でー、二人の間にちょっとした危うい感情の流れがあって、
ここで、早苗が告白するのねぇ・・・
「私、本物の早苗じゃないの!」って。
そうすると、雨宮は「知っていたよ」と答えるんです。
「なんでー?」・・・いや、三島大センセは、こんなガサツな台詞はお書きになりませんm(__)m
「本物の早苗さんは、僕に忘れられないような恐ろしい体験をさせられているはずなんだ」
そうなんです、
三島版黒蜥蜴では、最初に攫われた早苗は本物で、
その時攫った雨宮の顔を忘れるはずは無い、ということで、早苗の告白以前に、
観客にははぁ〜ん!と思わせる伏線をはってある、と言うことになってます(^^ゞ
まあ、もたいした伏線じゃないのですが。
舞台慣れしているすれっからしの観客は、みんな最初からそうだろう、と思っているのですけど(^_^;
一応、あ〜そうだったんだ(^^)vとなります。
でも、それで、よけいに二人の共犯者意識が目覚めて・・・それは突然の恋というものに繋がっていく、のです。
でー、これがね、当時若くて美形の田宮次郎と、清純派の娘役だった大空真弓にうってつけだったの\(^^)/

大空真弓って、ボンちゃんのところかな・・・書きましたけど、
お嬢様出身が多かった当時の映画女優の中でも指折りの本物のご令嬢で、早苗にピッタリだった上、
後には、テレビで庶民派の役所も結構こなしていた演技派?でもありまして、
令嬢の早苗から、ここで庶民の娘に変わる雰囲気がとてもよかったのですね(^^)

まあ、そういうこと言うと、今回の早苗は最初から替え玉オープンで、最初から庶民でしたけど(^_^;

でー、いくら若かった、といっても田宮次郎君と今の真飛君を比較してはいかんのでせずが、
あれ、田宮的雨宮なら、もうちょっと、魅力も発揮できたかな、というのがファンの引き倒し(^_^;

まあ、本編二時間半くらいの三島版黒蜥蜴に比較したら、
一時間半の春野歌舞伎の中で、しかも今回は桜乃綾音という若女形人気興行で・・・
(´∧`)〜ハァー出る幕無いやネェ(^_^;

でも、まあ、役代わりで、真飛の黒蜥蜴も見たかったよ〜(*^-^*)
ホントは瀬奈の黒蜥蜴を絶対見たいんだけど・・・それは退団後にとって置こうか(^_-)-☆
その時の明智は・・・真田宏之!希望(*^-^*)
雨宮はV6の岡田君かなぁ・・・(^^)