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3月29日(土)

宝塚雪組
ラブ・ロマンス「君を愛してる」
ショー・ファンタジー「MIROIRS―ミロワール―」


えー、まあ久々の宝塚本公演でした(^^)
しかも雪組って、2004年の雪組「スサノオ―創国の魁―」
「タカラヅカ・グローリー」以来じゃない?
あの時は、かなり、水を見直して、おー、力が抜けてきたネェ、と思ったんだよね♪
それにしても、私はこの人好きじゃなくて、歌劇団の仕打ちが気の毒だわ、とは思いながら、
好きじゃないものは好きじゃないの!
ファンの方、ゴメンナサイm(__)m

でも、朝海ひかるとの組み合わせはけっこういいと思ったのですよ。
朝海にとっても、早めに貴城ととっかえておけば、もっとブレイクしたかも・・・と、思ったりしたのだ(^_^;
だから、「銀の狼」をやると聞いて、おー!いいだろうな、と思ったもの(^^ゞ

まあ、めでたく雌伏を越えてTOPにおなりになって、
おまけに、相手役が白羽ゆりと聞いては、「星影の人」を、ホントに見に行こうか、悩んだんだけど・・・。
いや、勿論白羽の玉勇を見たかったんだけどね(^_^;
ゴヒイキの彩吹も花組みから持っていかれて・・・まあ雪出身の彩吹としては里帰りなんだろうが、
花での彩吹を考えると、持っていかれた!取られた!ふんだくられた!
・・・と、彩吹ファンのオバサンは思う・・・(;_;)

まあ、そうは言っても、当時は、けっこう母のことも大変だったので、
絶対行きたい、見たいモノでなくては行くのが勿体無い!と言う気分でした(^^)

そのうち、聞いた!聞いたぞー!
AQUAファイブなんて、TOPから二番手・若手をマスコミにフィーチャーして、偉く評判よい!
し・か・も・・・音月桂がアンチファンが出るほど伸びてカッコいい\(^^)/
こりゃぁ、行かにゃあならんぜよ!!

と、言いつつも今日だって行くつもりはなかったのですが、
ヌァ〜ント!B席が元値で出ていたので、まあいっかー!と買ってしまいました(^_^;
その原因の一つはね、
あっちでもコッチでも、芝居の評判が散々で、
ショーの評判がえらくよろしい!!
ファンサイトでも新聞評でもご同様ってメズラシヤ〜(^_-)-☆
もっとも、オバサンの行くファンサイトはオジサンやオネーサマたちが書いているので、
あまり若いファンとは感触が違うかも、ですが、(^^)

で〜

ラブ・ロマンス「君を愛してる」

これが、やたらにご都合主義で恥ずかしいくらいだ!というのが一般&新聞などの批評なんだけど、
あ・の・ね・・・ご都合主義は、宝塚の定番で、ご都合主義を怒っていたら、
話が進まないのですねぇ・・・。
寿美礼さまの「落陽のパレルモ」なんてのも、恥ずかしいくらいのご都合主義でしたm(__)m

でー、あの評判のよかった「Ernest in LOVE」なんてのもご都合主義でした。
ところが、パレルモはアンマリだ!と言われたのに、
「Ernest in LOVE」は名作だ!と言われたのね(^^ゞ
どこが違う?
「Ernest in LOVE」は、貴族というものの裏側をえぐってくすぐってコケにして、
それで、最後だけは可愛い恋人たちにウィンクしてみせる、という終わり方だったわけですよ。
つまり、ご都合主義に至るまでの納得のさせ方に技あり、という事なんですね。
そういう意味で、この技が、今回はないのです!!

実は、「Ernest in LOVE」のオスカー・ワイルド原作の「真面目が肝心」という舞台を見つけてきたのは、
本作の作者木村信二氏であります。
彼は、オスカー・ワイルドでさえ、こんなご都合主義の結末をつけているんだから、
しかも、それでこんなに評判いいんだから、ご都合主義万歳!と勘違いしたのでしょうか(^_^;

だからさ、ご都合主義の結末に至るまでのプロセスがね、
オスカー・ワイルドとキムシン・植田景子(パレルモ)とは違うのだよ♪

えー!本日の筋立ては、
大富豪の貴族が死んで、その遺言状が明らかにされる所から始まります。
遺言では、当然のことのように長男が後継者に指名されておりますが、
あ〜ら!困った!条件付です。
ヌァ〜ント!半年以内に、貴族の娘と結婚しなくちゃなりません。
でー、その見届け人として、同じく貴族のお友達を指定しておりましたが、
彼にはちょうど妙齢の令嬢がいました・・・というところから、
主人公ジョルジュ君の青春の彷徨が始まります。

ところで、彼は今まで何をしていたのでしょうか?
学校時代からの親友?悪友?と三人ツルンデ遊びまくっていたようにも見えないし、
かといって、芸術家として、貧乏生活をしているらしい弟君とも違うらしい(^_^;
まあ、お父上が、結婚だけを条件にスンナリ遺産を譲った所を見ると
ソコソコ貴族にふさわしい生活をしていたらしいのですが・・・その生活が見えません(^_^;
これが一番のミス!

父上は、今、死んだ、としても、お母上はどうなさったのん?
ジョルジュ君が家族に飢え、結婚に憧れすぎて結婚できない、というシチュエーションの無理がアリアリ(^_^;
某サイトで、キムシンの格を落とせ!というお方がいらっしゃいましたがごもっとも〜(^_^;

役者でも、歌手でも、一つの舞台で演じる時は、
この役は何を食べ、何を考え、どんな生活をしているか?という所から入る、と言いますよ。
不条理劇ならともかくも、宝塚で演じるような普通の劇にとっては、基本の基では無いですか?
勿論、宝塚の生徒にソコまでの演技を求めない、というのはともかくも、
作者の視野の中には、当然そこが含まれていないといかんよね!!

以前、マリ子さん・麻路さきが、紫苑ゆうの怪我での突然降板で、
「うたかたの恋」のルドルフをやる事になった時、
「以前、別の芝居(「恋人たちの肖像」)で、たまたまルドルフをやっていたから、
ある程度の本は読んでハプスブルク家やルドルフについての知識があったから助かった。
最初からどんな人か調べて、という所からではとても出来なかった」

と言ってました。

あの暢気でおっとり型のマリ子さんが、それだけの努力をしていたんだな、と感動もんだったけど、
役者の心得第一条!だよね。
だからこそ、代役なのに、マリ子さんの裏の代表作になって、あれ以後、
各組地方公演のドル箱になったんですよ。
勿論、それを支えたのは柴田先生の名脚本・名演出があるんだけど(*^-^*)
ちゃんと柴田脚本には、ルドルフの置かれている立場も家庭環境も、
彼の思想・生活状態も描かれていましたよ!!

今日の脚本で、ジョルジュ君の生活はわからない、どうしてああいう性格になったのかもわからない、
弟がちゃんといて、仲もいいらしいのに、僕は一人ぼっちだ、というのもわからない。
友達も悪友か親友かわからないけれど、ちゃんといるのに、
なんで「僕はひとりぼっち」なんだろう(^_^;

でー、
それで、ヒロインは貴族のお嫁さんになるために、貴族のおうちに養女に行くことになって、
しかも、文句つけそうな見届け人の貴族より断然格の高い貴族のお家に養女になるということで、
めでたし、めでたし♪

某オネーサマサイトでは、
「・・・しかしコレ、結局は身分差の壁は破られてないよね?
レオン神父一人のお手柄だよね?
人生やっぱりお金が大事って話?」
と仰ってましたが・・・、ほ〜んと!身分の差は破れていません(;_;)

「Ernest in LOVE」だって、身分の差は破られていないのだけれど、
そこに至るまで、どんなに貴族というものが対面だけで下らない生活を送っているか、
ということをさんざっぱら暴露して、
本当は、貴族以上に豊かな生活を送っている人も、
貴族の娘と結婚するためには貴族と認められなくてはならない!という
ある意味オチをつけているのですよね(^^ゞ
勿論、恋人たちにHappyENDを贈る、というオブラートに包んで(^^)

そのへんの機微が、ないのよねー!!

キムシン!作家教室に通ったらどうかな?

いや、某サイトのオジサマが格下げせよ!と仰るほどとは思いませんが・・・。
一応、「王家に捧ぐ歌」(芸術祭賞受賞)とかあるわけだしね。
でも、まあ↑も「アイーダ」で、
「トウラントッド」とか「イルトロバトーレ」とか・・・オペラの焼き直しが多いしね。
オリジナルのシナリオを書くだけの、いや、それ以前に、
企画を考え、プロットを組み立てる能力を育成した方がいいんとちゃいます(^^ゞ

あー!殆どキムシン論になっちゃった(^_^;

水夏希は主人公らしく、ガツガツしてなくてもちゃんとそれらしく見えていいんじゃない。

彩吹は、お育ちがよすぎて、サーカスの団員から身を起こして、
敏腕というよりは辣腕プロデューサーとして成功した、という敵役には・・・見えないナァ(^_^;
まあ、扱い自体も彩吹君にそんな敵役ふれませんよ状態で、
最後には、お祝いの歌をプレゼントするようなお人よし・・・もう少しあくが強くならなくちゃ(^_^;
敵役やる時は徹底的に憎まれて、後になってしばらく立ってから、
あー、でも、彼にも人生はあったのね、と思われるようでなくては、ねぇ・・・。

音月桂と鳳希かなめが主人公のお友達というありがちパターンで、
それぞれに見せ場があって・・・でも、どちらかというと音月の魅力全開!!!!
ショーでも、彩吹そっちのけで追っかけていたオバサンでございましたm(__)m

でー、緒月遠麻という子が、ジョルジュ君の弟で結婚している芸術家なんだけど、
これがわたる君にそっくりで、オ〜!
まあ、芝居のほうでは、ヘアスタイルがわたる君カットだったら、
よけいに似ている気がしたんだろうけど、ねぇ・・・涙。
演出指導もあるのだろうけど、身重の妻を案じる子芝居がアチコチで生きていて微笑ましい(^^)

彩那音は、あれ?どこにいるんでしょう?状態でしたm(__)m
とてもおねえちゃん・彩輝直には叶わない(^_^;
彩輝は辞めてからいい仕事しているし・・・惜しかったなぁ、とつくづく思う(^_^;

白羽は・・・しっかり者のお姉さんというだけで、
為所が無いというせいもあるけど、まあこんな所か、ねぇ(^^ゞ
綺麗ですけど・・・。
もっとちゃんとした芝居で使って欲しいのよねぇ(^^ゞ
ショーは、あまり買いません。
彼女は芝居の人です。きっぱり。
美人ですけどね・・・大人の雰囲気あるし、貫禄も十分です。
でも・・・
ショーには見せ場を作ってもらえない、という娘役独特の悲しさも有りますが、
それにしてもショーは弱いなぁ・・・。
ダンス下手じゃないし、歌巧いですけど・・・ショーの雰囲気に乏しいですね(^^ゞ

さあ!影の主役というレオン神父の未来優希くん!!
凄いですネェ・・・まず、出ずっぱりです(*^-^*)
彼と彼女の二人のシーンにも背後霊のように出てます(^_^;
最後のキメも持っていかれて、ジョルジュ君もたんなる若手だなぁ、という気になってしまいましたm(__)m
どこかのサイトで、このお芝居の主役は未来優希だと書いていた所・・・どこだっけ・・・が有りました。
全く同感!!
レオン神父の人生をドラマにしたみたいです。

大貴族の子弟に生まれ、どうやら、家督は兄が継いでいるようですが、
彼は聖職に就き、貴族との付き合いも続け、
庶民の面倒も見ている、
沈着冷静なばかりではなく、情け無いジョルジュ君を怒鳴りつける熱血さも残している。
更に、マルキーズを自分の家系に迎えようというのですが、
お兄様はどう思われますかネェ?これ疑問・・・そういう意味ではまだHappyENDではないわけです(^_^;

専科から特出の一樹千尋はお手に入った役柄で悠々とやってます♪
この人のフランス貴族というのは、
星エリザでも思ったけど凄いねぇ〜ピッタリ!!
あの時もマクシミリアン公爵というのは、ドイツ貴族には珍しく、と言っても
バイエルン気質というのはまた別物らしいですが、
フランス貴族みたいだな、という雰囲気がありましたからねぇ(^^)v
今日なんてピッタリです。
これが、ちょっと似たようですが、未沙ノエルだと国会議員かなんかになっちゃぅのよ・・・
ソコが微妙な路線の違いです(^_^;
ショーウーマンとして魅力全開のマヤさんでも貴族は余り似合わない!
マヤサンのメルシー伯爵を、アンマリ好きじゃない理由(^_^;・・・あらまた逸れた(^_^;

しかし、この芝居は結局、今の雪組の立ち位置をご披露したんだよね。
TOPは水夏希、相手役に白羽ゆり、
二番手に彩吹真央、三番手音月桂、四番手鳳希かなめ・・・という位置づけと、
未来優希の組長披露公演!え?まだ副組長?
しかし、この人と美穂恵子が歌うと、矢代鴻や出雲綾がやめてどうしよう?
と思っていた気分が一寸救われます(^^ゞ
それにしても、雪組は確かに歌巧いです!!
しかも、ダンス巧くなったしネェ・・・第一みんなスタイルいいでしょう\(^^)/
カッコいいし♪・・・というところで


ショー・ファンタジー「MIROIRS―ミロワール―」

これはもう偏に音月桂!!
いやぁ〜よかった\(^^)/
アンチファンが出るはずだよ!
いやぁ・・・アンチファンが出るほどカッコいいし存在感只ならず!
スター!スター!スター!あんたはスターだ\(^^)/


十年位前に、雪組に配属された研一が、
「あー、花や星でなくてよかった!花や星になったらオーディションのレベルが高くて大変だもの」
と言ったなんて信じられないよ!
ショーの方でも凄いレベルの高い振付をこなしていたよ!!

あのね、これはヤッパリ、なんだかんだ言っても轟が偉かった!と思う。
嫌なヤツでも、あんなに酷かった雪組を立て直したのは、とにかく偉い!
そこから、発展させた朝海はモヒトツ偉い!
やっと踊れるようになったかな・・・という程度だった雪組が、ダンスこんなに凄い組になったのは、
やっぱりダンスの朝海の力だものね。
今、それを水がちゃんと受け継いでいるんだろうな、
今日の雪組を見ているとそう思う。

もともと、私は、水がダンスの人だとは理解できなくて、歌はけっこう巧い、と思ってますがね。
ダンスはどこが巧いのかな?と思ってますが(今日も)、
これだけ、ダンスの雪組を見せられると、やっぱりそれだけのダンス踊ってるんでしょうね、水さん!

花組といえば、ヤンサンANJUが振付している、と開演前のプログラムでチラっと見えたので、
どれかな〜?と思いながら見ていたら、
あー、これヤンサン踊りそう、と思ったら、やっぱりそうだった(^^)v
けっこう面白い振付です。

話題になってた「ハートダンスの鏡」というのは若生りさだったのねぇ〜♪
とても面白くて、音楽も六十年代のアメリカンポップスで、オ〜♪

でも、個人的には平沢智氏の「AQUAの鏡」が好きですなぁ・・・昔のアキコ・カンダの匂いがあります(^^)

いやー・・・壮一帆が花組移籍になったわけだよ、ねぇ・・・(;_;)
真飛、しっかりせえよ!!
壮一帆をひっぱたけ!
大空雄飛を蹴っ飛ばせ!
愛音羽麗をぶん回せ!
それ位しても、伸びるのかな、あの駄メンズトリオ!・・・心配だわぁ・・・涙。
とにかく、一番しっかりしないとダメなのは真飛自身!
王座に座るんだ!王座〜!!!

そうそう、件のオネーサマサイトで、花組の「青い口づけ」をやった、朝夏まなとという若手君のことを
「誤解を恐れず書くならば」と言いながら
大変な未熟さと、「そのくせ困ったことに。・・・魅力的だった。」
「こういう子にはかなわない。」とべた褒め状態でぇ〜〜、オバサンとしては、オメメウルウル・・・
花組にも、そんな若手が出てきたのかい?!

今日の雪組、よかった分、花組ファンとしては、か〜なり!落ち込んでおります(^_^;
ムム月組がよくても落ち込まないわよ、そりゃあ・・・月は花也と思っているからね(^_^;

とにかく、花組!ダンスの花組だろ!
今日の雪組に負けるなよ!・・・なんだか負け犬の遠吠え臭くなってきた・・・涙。


。・゜★・。・。☆・゜・。・゜。・。・゜。・゜★・。・。☆・゜・。・゜。・。・゜

そうそう・・・ダンスの、と言えば、怪我で休演の陽月華くん!
大和悠河で「雨に歌えば」をやるんだけど、間に合うのかな(^_^;
梅田芸術劇場メインホールで、
7月5日(土)〜7月21日(月)と、まあ商業演劇の一ヶ月公演に近い長さです。

でー、
オバサンは、一寸かんぐっております。
つ・ま・り・・・さ、歌劇団も、轟と陽月の組み合わせはうまくない、と思って、
陽月の怪我をこれ幸と、東京まで休演にしたんじゃないかな、などと(^_^;
大和とのコンビにも変な色が付いても困るし、とかね・・・。
まあ、その間にお芝居と歌の特訓をしてくだされば、全く良い充電期間ですからね(^^)
しかし、もし、陽月と大和でやったら、これは絶対見に行かなくちゃ!!



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