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ME AND MYGIRL

宝塚月組

6月02日


えー!待望の月組です。
でー!待望の?MEMYです(^_^;
嗚呼それなのに・・・ナントナク不調・・・できれば今日は寝ていたい・・・(^_^;
でも、でも・・・月組だし、一万円のチケット取っちゃったし・・・!!
一万円!!
これは異例中の異例て゜す(^_^;
ケチンボのオバサンは、絶対五千円以上宝塚には出さない!と決めてありました(^_^;
ただ、今はA席が5500円なので、そのくらいは仕方ないか、と思っています。
だから、花組と月組だけは、時によりますがA席を買う事もあります。
基本的にはB席3500円しか買いません(^_^;

それがナント!春野寿美礼のサヨナラ公演で、ガンコ婆ちゃんが体調崩して、
録っておいたB席の日に行けなくなり、とうとう、高額チケットを買ってしまいました(^_^;
そしてまた今回、MEMYはチケット入手困難、と言う予想で、
仕方なく、一万円(;_;)
でも、おかげさまで二階の2列メ。三列向こうはSS席という・・・ホントはコッチが正価で一万円なんだけど(^_^;
おまけに役代わりまでとってしまってます(^_^;
そちらは、ちなみにA席です・・・6800円ですけど、(^_^;
まあ、交通費が勿体無い、だの、見に行く時間が勿体無い、だの言って行かない公演もあるというのに・・・。

だから、多少、体調不良でも行くさ!
そりゃ行くさ!!

でー、行って来て・・・寝込んださ・・・m(__)m

というわけで、宝塚、見に行ったら、其の晩に書かなくちゃ気がすまないんだけど、
書けなかったのですよ・・・(^_^;

えー!待望の月組です。
でー!待望の?MEMYです(^_^


瀬奈じゅん率いる月組のMEMYですよ!!
今、現在できる最高のMEMYではあります。

アマウミさんのサヨナラ公演でお祭り騒ぎに終始した前回の再演は論外として、
この再演なら、ふつうに、よく出来ました、と感動したい、ところなのですよ・・・。

どちらのうるさ型のサイトでも絶賛、絶賛、大絶賛・・・
例のおじさまサイトでは、
これは宛書か!と思うほど、みんなにピタリと当てはまっている、
と、仰るし、
オネーサマサイトでは、
初演とどちらがよかったか?と聞いた人に、そんな比べるなんて失礼なことは出来ない。
両方とも、その時最高の舞台だった、と仰ってました。
↑こういう、暖かい発言を聞くと、アレコレ比べて粗探しをしている己の不実と愚かさを恥じ入ります(^_^;


で・も・ね・・・剣幸とこだま愛のビルとサリー、
いえいえ、それだけではなく、春風ひとみのマリア・星原美沙緒のヘザーセットを見ている身としては、
ムムム・・・辛い(;_;)号泣

帰宅後、ぶっ倒れながら、VTR見てしまいましたm(__)m
初演の壁は厚かった!!

あんなに素晴らしいエリザベートを演じきった瀬奈じゅんなんだけど・・・。
逆に言うと、こういう下町ものの方が難しいんだよねぇ(^_^;

そういえば、宝塚プルエールの彩乃かなみと桐生園加のトークで、
彩乃かなみ自身も、「ふだん通りやればいいんだよ」という園加の突っ込みに、
「普段やっている事を舞台でやるって言うのが難しいんだよー」と嘆いてました(^^ゞ

あー、件のオジサマは初演見てない、オネーサマはちゃんと見てらっしゃいます。

なんというのですかねぇ・・・
とにかく、くらべっこばかりしていても仕方ないのですが、
とにかく(台詞の)声のバリエーションがないんだなぁ・・・というのが、今の感想の第一かな。
みんな巧いのよ。
歌も芝居も・・・でも、ナント言うか・・・一本調子というのとも違うけど・・・。

ありがたいことに、というのか、ご時世で、プルミエールを含め動画サイトで、
前夜祭の様子や、初日の公演の様子も見られたので、
まあ、どんなピ゛ルとサリーだったか、分かっていました。
と、言う以前に、瀬奈のキャラを考えれば、大体の予想はついていました(^_^;
私は、瀬奈にやらせるなら日向薫系の「戦争と平和」とか、
「アポロンの迷宮」とかをお奨めマークにしていたんだけど(^^ゞ

みんなが瀬奈のMEMYを見たがるのは凄く分かるし、私もいいだろうなと思ったし、
でも、やっぱり、ちょっとした危惧があって・・・当たっちゃったなぁ・・・(^_^;

勿論、似合うだろう、とも思ったし、今、やるなら瀬奈だろうな・・・とは思ったし、
まず、人柄の温かさかが一番胸を打つような仕上がりになるだろうな、とは思ってました。
サリーもどこまで下町のオキャンな感じを出せるかな・・・とは思いながら、
あの「顎でうけとめて」と「あなたのハートをなくしたら」を、今の宝塚で歌えるのは、
彩乃かなみくらいだろうな、と思ってました(^^)
↑の二曲は、宝塚のCDを聞いて泣いた、初めて(たぶん、最後だと思うけど)の曲でした!!

でも、それと同時に危惧していたのは、
二人とも、あまりに育ちがよすぎるよ!!ってことでした(^_^;
はい。見事に危惧は大当たり(^_^;

いや、何も、剣幸とこだま愛が育ちが悪いというわけけじゃない!
二人には「源氏物語」という大当たりの作品もあります。
この「源氏物語」は、小うるさい源氏サイトでも評判がよかった、珍しいメディアの作品です。

そこで光源氏と藤壺を演じた二人が、ロンドンの下町っ子をどう演じたか?

そうそう、前夜祭で、剣幸に瀬奈ビルが、帽子を落としたらどうすればいいんでしょう?
と聞いたんですって。
そしたら、
「私は落としたこと無いからね」と笑いながら、
「帽子をどうするかではなくて、あれはビルが勝手に遊んでいるんだから、
帽子を落としたら、ビルが帽子を落としたんだ、と思えばいいのよ」
と、言われて、瀬奈ビルも安心したようです。
ちょっと考えれば、頭のいい、演技派の瀬奈のことだから、それくらいは思いついていたと思います。
でも、名作再演のプレッシャーか、或いは、初演どおりに演じなくてはいけない、という思い込みかね(^_^;

(歌舞伎などは、教わったものを初めて舞台にかける時は、自分の工夫をしてはいけない!
教わったとおりにやらなくてはいけない、という不文律があります。)

つまりさ、剣ビルは、最初から、ロンドンの下町で、親もなく隣近所の使い走りをして育ってきた青年、
食べるためなら、多少の悪い事もしたかもしれないけれど、
「おふくろが泣くようなことはしないで」なんとか生きてきた青年、
という姿で現われました。
勿論教育なんか無いけれど、底抜けのお人よしで、みんなに好かれる雰囲気を持っているようだ、
という感じです。

片やサリーも、
魚市場で働きながら、いつか可愛いブティックが開けたら、という夢を持って生きている。
でも、どうやら彼女もたいした教育は受けていない。
どこから声を出すのか、ガラガラ声で、ちょっと猫背で蟹股です(^_^;
しかも、どうやら、魚市場で働いているおかげで魚の匂いが体にしみこんでいるらしい(^_^;
小鼻を押さえてヘザーセットの声色をしたり、スカートをパンツが見えるほど挙げて挨拶して、
ビルを慌てさせたり・・・
どうして、こんな女の子にビルは惚れたんだろう?

さて、この演じ方どうですかね?
瀬奈・彩乃のビルとサリーとの違い・・・。

瀬奈も彩乃も、出てきただけでは見るからにカッコいい!可愛い!!
その前回のアマウミさんのお祭りビルの時も、
剣のビルはカラスが白鳥になる段階の役作りを見せて感動させたが、
今度は、最初から白鳥のビルだ、みたいなことが批評に書かれていましたけどね。

まあさすがに瀬奈は最初から白鳥、とまでは言わないけど、余り違いが無いよね・・・。
親なしっこで、そんなに酷い育ち方をしてきたようには見えないよ・・・(^_^;
いかにもすれっからし風に言うけど、なんとなく場違いな所に連れてこられて、
意地になって悪ぶっているのかな?という気はします。
そのわりに、直ぐ貴族に染まってしまう(^_^;
もともとオボッチャマだから・・・瀬奈の特性の育ちのよさ!若大将の雰囲気が、ここでは邪魔をするのぅ〜(^_^;

剣ビルはもう少しお邸になれるのにも時間が掛かったよ、と思うけど、
瀬奈ビルは、キッチンのシーンでは、もうふつうに行儀が悪いだけの貴族のお坊ちゃまだわ(^^ゞ

そして、彩乃かなみは可愛いそのまんまで、多少言葉遣いがおかしいくらい。
お行儀が悪いとしても、それこそ初めて貴族の邸に来て興奮しすぎ〜!
そんなもんか、くらいでしょ。

さて、剣ビルが教育を受けて、紳士のようになって行く・・・。
その時、こだまサリーは?
実はこだまサリーもだんだん外見が変わって行きます。
姿勢がよくなって行くんだよね。
まず、最初に蟹股を止めるんだと思う。
ガラガラ声もいつの間にか出していない・・・ジャッキーとやりあう場面は言葉遣いだけがおかしいのね。
でー、次に上体を少しずつ真っ直ぐにしていく・・・でも、まだ猫背が完全に直っては居ない。

パブでは、まだちょっと猫背で下町の女の子、伯爵家には似合わない!
でも、そこから、ジョン卿は、何かを感じ取るわけです♪

まっすぐ背筋を伸ばしすのは、
ヘアフォードを出て行くときから、だと思うんだ・・・。
でも、その時から、サリーはもう変わっているわけ。
そして、お伽の国のゴッドファーザーのおかけで、レディに変身するのですよ!!
あの猫背で蟹股のガラガラ声の女の子がイライザのように。
「人は正しい扱いを受けると心を動かされがちになるものです」なんて!!

瀬奈ビルが彩乃サリーを思っている気持ちはとってもよくわかる(^^)
凄く暖かい気持ちが伝わるけれど、それはビルとサリーじゃなくても、
どこにでもいる恋人同士のように暖かい、というものだよね(^_^;
そういう意味では淡白なのね。
マリア叔母さんにマナーの講習を受けるとき、帽子を子犬に見立てて、
サリーはとっても良い子なんだ、と訴える場面などは、剣ビルの必死さが胸を打った。
だからこそ、それを否定されて、ガッカリするビルの姿が哀れで、
それでも、僕はサリーを諦めませんからね、と言い切る言葉が胸を打つ!!
瀬奈には、そこまでの追い込まれた切なさが無いよね(^_^;
ちょっと言ってみたけど、ダメだったナァ・・・また次の手を考えなくちゃ、と言う感じかな。
勿論、サリーを愛して、彼女と別れる事など考えられない、と言う気持ちは分かるんだけど・・・。

そうそう、この辺りになると、瀬奈ビルは「マリア叔母様」と言うでしょ。
「マリア叔母さん」ではなく。
あれも、ことさら、ビルがこんなに紳士になったよー、という演出なんだと思うけど、
それが普通に前からそう呼んでいた様に聞こえてしまうのは・・・いいのかな?

剣ビルが、サリーに、お前を守るのは僕の役目だ、と言うのは、聞き逃せない台詞て゜す。
そして、こだまサリーが、必死にビルを思って、身を引こうとする切なさが、本当にいじらしく思えるのですね。

ランベスウォークになる時のビルの台詞!
「俺たちがメイフェアの歩き方を知らねえように、あんたたちにゃ、ランベスの歩き方が出来ねえんだ!」
と言う。
「知らねぇ」んだよ。「知らない」んじゃないの(^^ゞ
「出来ない」んじゃなくて「出来ネェ」んだよね(^^ゞ

一寸巻き舌で、ロンドンの下町訛りのように、小気味よく!!
歌舞伎なら、待ってました!ウタ子さん!と声がかかる所だよ!!

そういうところがね、ふつうなのよ、瀬奈君!!
山の手のビルです。
もう初めから、伯爵家の御曹子だよ(^^ゞ

よかったのは、街灯のシーンだよね・・・サリーが本当に、自分の為に行方を断ってしまった、
と知って、呆然とするシーンなんて、凄く寂しさがにじんでました。
それとやはり、どの歌も歌は全曲うまいです。
彩乃かなみも、化け方が不足している事さえ除けば、全体的には可愛い、良いサリーです。
最初から可愛いから、レディに変身しても、アッー!と驚くことが無いんだよね・・・(^_^;
コロネットを抱いて歌うシーンはしみじみさせます。
でも、やはりいじらしさには欠けるよね。

そして、最後に、
「こんなことがあった後で、あなたはその娘に出あったらナント声をおかけになります?」
と、顔を隠したサリーに聞かれて、
「そうだなぁ・・・僕は・・・」で、扇をはずしたサリーの顔を認めて、
「バッカヤロウ」と叫ぶ、その叫びがもう・・・剣ビルには、驚きと同時に、
なんとも言えない重さと暖かさと喜びがあるのですよ(^^)
瀬奈ビルには暖かさは勿論あるけど、驚きが足りないし、大切なモノを再発見した重さにかけるよね・・・。

いや・・・一杯グチャクヂャ書いたけど、それは、
これは是、今の月組として、でいいんだけど、
これが本物のMEMYだと思われたら、ヤッパリ困る、と思って意地悪く書きましたm(__)m

だってさ、これ、大劇場でやって大絶賛で東上して、東宝も連日立ち見、立ち見で、
千秋楽のフィナーレに、バーンと「再演決定!」の幕が下りてきて、
劇場中がワーンとなった!っていうのよ!!
そんな舞台が、これだった、と言われたたら、それはそれで悔しいものがあるんだわ(^_^;

そうそう、ひとつ、ほー!と思ったのは青樹泉!
なかなかの役者ッぷりで何でも評判がいいんだけど、顔がヘチャだから、
脇役系だと信じて疑わなかったけど、いやぁ・・・中々に存在感あり!
ズラーっと男役連中が並んでも眼がいくようになった!!
スタイルだけはいいので、それもあるかも、だけど、今の月組ってみんなスタイルいいからね(^^ゞ
ヤッパリ芝居で自信が付くって凄い事なんだよね。
今月はボブで、まああんなもんでしょう、くらいだけど(^^ゞ
ヘチャ顔もそれなりになって来たような気がするものねぇ(^_^;
今月はこれが買いかな(^_^;

。・゜★・。・。☆・゜・。・゜。・。・゜

余計な一言!これ以上、余計な一言もないもんだけど・・・。

瀬奈は、次が9月のギャッビーです。
これは剣幸と演技派の竜虎!の杜けあきの代表作です!
おまけに、フィッツジェラルドの遺族から、
今まで見たどのギャッビーより素晴らしい、とお世辞にしても、言われたんだよ!!
瀬奈は、どうするかな・・・?
MEMYよりは、設定がやり安いような気はするけど・・・(^_^;
あの杜けあきの男のロマンというより、男の可愛さ、いじらしさ・・・
今でも思い出すとウルウル来るんだけど・・・(^^ゞ


もう〜超心配!!

どっちにしても、再演モノは大変だ(^_^;
オバサンみたいな意地悪小姑が粗探しをするし・・・。
でも、その意地悪小姑にしても、大切に、大切にしてきた作品を、
一寸でも傷つけられたら、嫌だ、と思うんだよね(^^ゞ






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