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2月21日(金)

昨日、秋にチケット取っていた「もっと泣いてよフラッパー」を見てきました!!

これは「上海バンスキング」の元になったミュージカルということで、再演要望が凄く強かったと言う作品です。
今、この時期で、少しは気晴らしになるかと思っていたのですが、一寸不完全燃焼で残念でした(^_^;

でも、ヒロインが松たか子で、串田和美・松尾すずき・秋山菜津子という出演者は豪華で、役者そのものは堪能しました(^^ゞ
そのうち観劇感激に書きます・・・って書くほどのこともないか(^_^;
でも、松たか子はよかったからねv(^^)

と、母の日記に書いたんですが、今、思い出しても、その通りで、それ以上書くことはなさそう(^_^;

ドラマの中で刈り込みたい所は満載で、やはり、これが「習作」だったんだ、ってのはよくわかります。
でも、2014年に見てさえ、古びていない風刺?というかメッセージ・人間描写・人情の機微もあって、
それはそれなりに楽しめました(^^)

それより、先にも書きましたけど、松たか子の素晴らしさね(*^^*)
歌が素晴らしく巧く・・・じゃないなぁ・・・伸びやかになって、
舞台全体を包み込むオーラがあります!!

あの吉田日出子に宛書きされたヒロインが、今や、完全に松たか子のモノになっていて、
松たか子の素晴らしさと同時に、いくばくかの寂しさを感じさせるほど・・・いやぁ・・・新しい才能に追われていく古人の幻影というか、ね(^_^;

杉村春子という大女優が死んで、大竹しのぶというオバケ女優が出現した、という新旧才能の交代もありますけど、
吉田日出子という独特な才能で、それを以って怪演で唯一無二の世界を表現していた女優に対して、
至極ノーマルな表現と暖かなオーラでシニカルな笑いを伴いつつ、人間の機微を描いて、
さらに、曲者ぞろいのキャスティングの上に松たか子のヴェールを被せることが出来るって・・・凄い!!
し・か・も・・・巧いっていうギラギラした技を使わずに!!!
この人は、いったい何者だったんだろうか?いや、何者になってしまったんだろうか?
もはや、舞台の世界では親父も兄貴も問題外だなぁ(^_^;

片や、秋山菜津子!!
この人は、ナマで見るのは初めてで、ある意味、今回はナマの秋山が見たい、と言う意味でチケット取ったんですが、
いや〜、こっちも凄かった(^^ゞ
役としては、まあ場末の人気女優くらいのところなんだけど、大女優に見えちゃう(^_^;
ドラマとしては、その場末の人気女優に、小国ながらも皇太子という紳士が本気で愛情を捧げてしまう、
という皮肉が利かなくちゃいけないんだけど、
この女になら、どんな大国の皇太子・王様がほれ込んでも仕方ないよ、という女っ振りでねぇ(^_^;
女王様の貫禄十分に見えちゃった・・・そこが、ちょっと計算違いじゃないの?と思いましたね(^^ゞ

松尾すずきも、今回は役者オンリーで気楽にオーラ全開で、やっぱりスターやのう♪

作・演出・役者としてもご出演の串田和美は、これはもう、MC姿で、幕前にひょいと出てきた時から凄いオーラでした\(^^)/

しかし、こういう人が役者として出てしまうと、やはり、ちょっと問題かな、というとおかしいけれど、
やはり、串田の世界観と松の世界観の分裂もちょと感じてしまったなぁ(^_^;

本来、役者出身でないりょうがけっこうな雰囲気で、松や秋山に伍していたのに、
石丸幹二は美味しい役所なのにぱっとしなかった(^_^;
それに引き換え、鈴木蘭々はなるほど代役・代役でキャリア積んできただけはあって、
元アイドルとは思えない役の厚みがあったと思います。

特筆すべきは、小国皇太子の片岡亀蔵。
異文化の中に飲み込まれていく悲劇の人を、淡々と演じてました(*^^*)
歌舞伎の世界と言う、全くの異界から、こういう演劇に出演すること自体が異界からの降臨みたいな雰囲気もあるんだけど、
歌舞伎の中だと、単なる脇役として埋没してしまう個性が、凄く生きたと思う(^^ゞ
これはコクーン歌舞伎などで、串田が培った役者人脈の成功だと思います。
こういうことには功罪半ばするところもあるけれど、今回は大成功だよ(^^)

それにしても、皆様、役者としても、だけど、ソロもコーラスも、楽器も・・・凄いモンです(^_^;

自由劇場のメンバーの中には、本物のジャズメンになっちゃった人もいるんだから凄いですよね(^^ゞ
「ブロードウェーじゃ役者は歌えて踊れて当たり前!日本じゃたいした歌でもないのに、ちょっと歌が歌えると大騒ぎする!」
と、揶揄されたのは大昔ですねぇ・・・今じゃ、まず歌えなくちゃ役者は勤まらないし、踊れなくちゃ、えっ?と言われる(^_^;
そのうえ、みんな何がしかの楽器位はいじるものね(^_^;

ま、石丸幹二も、楽器だけは、なにしろ、最初の音大は東京音大のサックス科だからね(二つ目が芸大の声楽でしょ♪)。

あの〜、歌舞伎は、大昔から、役者は踊りは基礎の修行科目。歌・鳴り物は当然の教養でしたけど(^_^;

まあ、とにかく、舞台としては楽しかったです・・・ちょっと長かったけど(^_^;
とにかく、もう少し刈り込んでもいいのに・・・あのネズミの話とか。
りょうの男運に恵まれないエピソード。

皇太子のエピソードも、もっとかいつまんでも、話も通じるし、皇太子の心情にも寄り添えると思うよ。

松尾と鈴木のギャングの純愛編も、もっと簡潔にしてもギャングも人の子!というところはわかる(^^)
その分、マッチポンプのマスコミ代表の石丸に、もっとねちっこいいやらしい場面を増やしたほうが、
マスコミの無責任さが出るんじゃないのかな、と思います。

ショーの場面も楽しいけど、もう少しきりっとしても良いように思います(^^)
休憩15分はさんで三時間半は長いよ!!

ま、でもとにかく、ソコソコ堪能しました(^^)
まあ、殆ど松たか子に感動したんだけどねm( )m


久々に出た渋谷の町は、「めくるめく」都会でした(*^^*)
ヒカリエも見てないし、大体、BUNKAMURAまで行ってるのに、シャバンヌ展も見てこなかった(^_^;
もう、行って帰ってくるのに精一杯でした(^_^;
渋谷からですからねぇ・・・勿論、もう帰りはG車です。
普通車両より混んでた。みんなこの時間帯は臆病になるのよねん(^_^;
いやぁ・・・疲れました(^^ゞ


付記
このとき、書き忘れたんですけど、松たか子の歌織で「上海バンスキング」見たいです!!

まあ、四郎はもう串田和美は無理だと思うけど・・・それこそ、石丸幹二でもいいかも(^^)
サックスからクラリネットっていけるでしょ・・・って、
あれは、大体、みんなが楽器巧くなりすぎたからって解散しちゃったんだからさ<自由劇場(^_^;

バクマツが問題だね・・・トランペット吹けて、ああいうオッチョコチョイで、C調で、それでいて、
日本を捨てきれない純なところも持ってる・・・重くならずに死ねる役者って・・・いるか?
松岡君、良いと思うんだけど・・・贔屓かな・・・(^_^;





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