6月27日(金)

平等院展

平等院展に行ってきました!
というより、上野の博物館にン十年ぶりに行ってきた、と言うほうが正しい(^^;

外側から見て、あ〜んなに立派になっていたとは、まぁ、ちらとは思っていたけど、
(こないだの重文展は入れませんでしたからね)
中に入って、ウワォですよ!!!!
あれは、普門館以来の驚きですなぁ、平成館(^^;
昨年の10月オープンということですが、
いやぁ、豪華というような、ありきたりの言葉では表し切れん、
オイオイ、こんなとこに、税金こんなにつこてもうてええんかい!といいたいくらい。
豪華も度が過ぎると、あきれ果てて口も聞けない、ってことになります。
これが、国の赤字の一端を担っているとするならば、
日本は文化と言う言葉をかなり履き違えているように思います。

ま、それにしても、あれだけの美術品を国家で保存していると言うことは、建物のばかばかしいほどの豪華さを補って余りある快挙といえんこともない。
――おっと、こちらは本館の話し、今日の主題は平成館で開かれている平等院展。

まぁ、先に、本館の美術品の充実が来てしまった所に、平等院展の結果があるようなものですが・・・

いや、よかったのよ、平等院展は平等院展で。
52体の空飛ぶ仏様がいろいろな楽器を奏でながら、いろいろな表情で、
高貴なお顔もあれば、庶民的な顔の仏様もいらして。
みんな感じることは同じらしくて、
その仏様のところへ行くと「まぁ、優しいお顔だねぇ」なんて異口同音に言ってる仏様もいらっしゃるし、
なんか、いやらしいカンジのオヤジっぽい仏様もいる。
必ず自分に似た顔の仏様がいるという五百羅漢さんを思い出してしまいました(^.^)

52体の製造年代や作家(定朝の工房で、定朝だけでなく父親や弟子も作ったとのこと)の違いで、
仏様にも個性が出てくるようですし、技術的に発展途上であったからこそ出せる素朴さ、とか
また、技術のピークを示す洗練された手練の技とか、いろいろな特徴を秘めて、
一つの極楽絵図としての作品に仕上がっているところなど、みるべきところはたくさんあります。
ことにお手にしている楽器は正しく仏教が天竺から渡来したものであったのだと、
思い出させる様々なもので感心しました。

梵鐘も結構な大きさで、グルリ一面に彫られた彫刻がまだちゃんと見られると言うことも素晴らしいし、
例の鳳凰もよくできていて素敵だったけど、
まぁ、肝心の阿弥陀様がおいでにならない、ということは大きいですよね。

もともと、お堂の正面に小窓があいていて、そこから、顔を突っ込んで、阿弥陀様のお顔だけ覗けるようにしてあったそうで(修学旅行で行った筈なのに鳳凰堂の全景意外全然覚えてない!)、
持ち出しての一般公開は無理だったのでしょうけど、あの写真だけではね・・・

そういえば、コンピーターグラフィックで色づけした完成当時の平等院内部、というのが展示してありましたが、あれはそこそこいいアイディアだったかも。

それはそうと、凄い混雑だったのです!いやぁ、東大寺展以来の混雑振りで、私はまたも、
八艘飛びよろしく、あいてる空間に潜り込んだり、行ったり戻ったりねとてもとても、
極楽浄土の雰囲気を味わうわけには行きませんでしたが、
実物大の展示ユニットを作って半年掛かりで作成したと言う照明は幻想的で、あの混雑の中でさえ、
幽玄美さえかもし出していましたよ。

それにしても、展示物の最初の部分は土師器などは、ひどく人が停滞していて、とうとう見ず仕舞!
鬼瓦や、発掘写真はなんとか見られましたけど・・・道長の御堂関白日記も、遠目に覗くのがやっと!

それで、法隆寺の宝物館が併設されていたのです!
これも、去年の7月20日オープンだったのですって!全然知りませんでした(^^;
こっちもかなり豪華だけど、平成館ほどにコケオドシノ行きすぎた豪華振りではなく、
それなりに品があって豪華、豪華が目に付くような成金趣味のないところが奥ゆかしいです。

ここは、よかった!
やはり、仏様はみんなお小さくて、一つづつケースに入っているのですが、なんかとても神々しい!
金銅仏(こんどうぶつ)は豪族達が個人的に礼拝したものらしいのですが素晴らしいものばかりでした。
要するに、金鍍金なのですが、ケバイとか安っぽいカンジはこれっぽっちもありません。

そうそう、この時代の仏様は三頭身くらいのもある、と言うことにビックリ!ちょっとグロ(^^;
天蓋の端巾やら、光背やらも展示してありましたが、さすがに、布地はダメですけど、
(それでも、残っている、と言うのが凄い)、
金工(きんく)、光背、灌頂幡(かんじょうばん)といったところは、今も素晴らしく
やはり、美しいものを見て、極楽を感じる、というのは人間の変わらぬ感性なのだと実感。
一部見られない宝物(伎楽面など)もあるようで残念でした。
おまけに、平成館もかなり気合入れてみた上に、ここで、
終わりの頃は相当疲れていて、第6室を見逃してきたというのを、後で気付いた、クヤシイ〜!!

もう、このあたりで殆ど死んでいたのに、本館見なくちゃ意地でも帰れない、とばかりに入りました。
法隆寺の宝物館のとこにオークラのオープンカフェがあって
ビーフストロガノフ1200円、コーヒー270円というわけで一休みして
勇気100倍と思って入ったのですけれど・・・
まぁ、それが、冒頭の感動に繋がるのですが、ね。
そうそう、この間、朝日で特集したばかりの長谷川等伯の松林図も見たぞ!!
でも、本当に疲労困憊(;_;)
途中何度も足がもつれてこけそうになったもの。
ついに、このままではうちに帰れなくなると、あきらめて、帰ることに。

でも、刀剣のところなどは普段見られないから、かなりマジで最後の力振り絞って見てきました。
見たってわかるわけではないけど、いいものはいい!
あー、と思って近づいて行くと、貞宗だったり、和泉の守だったりするのです(^^;

案の定、2日半寝こみました。
このところ、ずっとこうなんだ(;_;)。
体調崩す、よくなる、出かける、またダウン、ちょいよくなる、出かける、またまた寝こむ・・・
年をとるって悲しい(;_;)