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5月23日(水)

今日は水曜日で源氏の日でした。
昔は、よく、セミナーの午後にそのまま東京に出かけたのですが、
もう・・・最近は、宝塚でさえしんどくなっていたのですが・・・
「ロシア皇帝の至宝」と「国立ロシア美術館展」に行って来ました!!

「ロシア皇帝の至宝―世界遺産クレムリンの奇跡―」
江戸東京博物館

実は、2003年の5月に「ロマノフ王朝展」を見ましたが、いやぁ豪華さに唖然!呆然!!
(これがビックリ!サイトが残ってました\(^^)/)

で、今回は日本初展示という噂のイースター・エッグ!の「モスクワ・クレムリンエッグ」も来るというのでソワソワ(^_^;

でも、2月〜4月、五月の初めはどうもパッとしなくて、頂き物や何かのチケットを大夫無駄にしてしまいました(^_^;
もうひとつ江戸博という所はいつも展示の仕方が悪くて、
とにかく点数さえ多ければいいんだろ、みたいな展示の仕方で
本当に都美術館と学芸員の移動or交流はないのかな?と疑問に思うくらいでした(^^ゞ
それがヌァ〜ント!今回はどうしてどうして、なかなか洗練されてきた!!
まあ、展示のし方がそれなりに落ち着いてきて、時代分けや種類の分け方が整ってきました。
解説文も簡潔でちゃんと要を得てるし、ねぇ・・・あれ?こんなでした?!

そしてもうひとつ(アハハ・・・二つめ!)には、立地がねぇ・・・両国!って遠いよ〜(;_;)
おばさんは、昔千葉に住んでましたから、総武線の快速はそんなの苦にしませんが、
でも、錦糸町でまた一駅ですが、各駅に乗り換えて・・・嗚呼!!!!遠い!
これだけはどうにもなりません(^_^;
でも、トクトク切符で東京都区内に入って、以前は錦糸町までだったので一区間乗り越し料金を取られたのですが、
今回はオーケーでした♪

とにかく6月17日まで、というので、かなり焦ってました(^_^;
さして、まあ予想に違わず素晴らしい展示でした。

第1章〜第7章まで一応、時代分けされてます。
サブタイトルの「クレムリンの奇跡」が示すように、ロシアのもっとも古い町のひとつであり、
今猶、首都として、政治・経済の中心となっているモスクワという街と、
そのさらに中核を成すクレムリン(ロシア語で“城砦”を意味する)の時代的変遷に添って展示されています。

そのクレムリンの建造物のうち、五つの聖堂と鐘楼、総主教宮殿、国立博物館の
総称が
「モスクワ・クレムリン博物館」なんだそうです!へぇ〜♪そうなんだ!初耳(^_^;

おまけに、その国立博物館の通称が「武器庫」だなんて全く知りませんでした(^_^;
有名なんだそうです・・・常識というか・・・m(__)m冷や汗ダ〜ラダラ

ここは、もう入るとすぐ初っ端にクレムリンの建物の配置図と

(クレムリンの建物の配置図はウィキペデイアで見られます。勿論、クレムリンの歴史も♪)




第1章 ウラジミール公国とモスクワ

でー、ここではメダイヨン(ロケット)、腕輪が公式サイトで見られます。
腕輪は当然のことながら小さくて細身・・・やはり女性の装飾用ですよね。
周囲をぐるりと二段にして鳥の彫刻が施されています。
そのほか、鬟(みずら)風の豪華な髪飾り(名前、忘れたm(__)m)・バナギア(胸間聖像)があったり。
当然ここにもイコンが出てきます。
王の「ひしゃく」とかね・・・金張りで宝石が飾られて、まあ儀式用なのでしょう。綺麗!

第2章 14・5世紀 大公国のモスクワ

イワン一世の時代です。古ルーシ文化というそうです。
「当時ルーシ文化の貴重な源はビザンティン文化であった」と、江戸東京博物館のサイトの解説に書かれていますが、
丁度、おばさんの世界史も其の近辺をやったばかりです。
来週は、いよいよ「イタリア・ルネッサンス」なんだけど・・・というのは余計なお話でしたm(__)m

ここでは、イコンの「憐れみの聖母」とバナギア(胸間聖像)がサイトで見られます。
このあたりは、とにかくひたすら宝飾品が増えてきました。
宝石も半端でなくなってきます。
ロマノフ王朝展では、エメラルドやサファイアが少ない、と書いたようですが、
今回は、やたらにエメラルドが目に付きます。しかも深〜い色目のエメです。透明感は一寸不足かな(^_^;
しかし、素敵なエメです♪
とにかく今回は色石が多い気がしました。
おばさんは色石よりダイヤが好き〜!!


第3章 16世紀の首都モスクワ

ここでは、「オクラド付き福音書」「オクラド付きイコン“奇跡者ニコライ”」が見られます。
「オクラド付き福音書」というのは、文字通り福音書=本です。
まあ・・・豪華装丁の大きな福音書。
これを祭壇に広げるだけで厳かな雰囲気になるでしょうが、祭司たちだって持ち上げられるのかな?
銀張りの表紙が重そう!
「オクラド」というのは、聖像を彫り込んだメタルという所でしょうか。
後者は、そのオクラドで周囲を飾ってあるイコンです。



第4章 17世紀 ボリス・ゴドノフからピョートル大帝の時代まで

「ボリス・ゴドノフ」はオペラの大曲としても有名ですが、まあ乱世の奸雄といったところでしょうか。
皇帝が死んだ後、其の後継者の幼い皇太子を殺して帝位に就くのですが、発狂して死んでしまう、と。
でー、其の間に、実は幼い皇太子は殺されていなかった、として偽者が出来て帝位に就いたりするのです。
それも殺されちゃうんだけれど・・・まあドロドロです。
でー、そのボリスの使った釋杖やら儀式用の剣などが出てました。

「大盃メロン」というのもここか・・・コンポートの上にメロンの形の盃が乗せてある。勿論金張り!
細工も細かくて綺麗。
ここの柄杓が豪華版♪「ミハイル・ロマノフの金の柄杓」って奴だ!サイトで見られます。

ここで見られるのは後「兜」と「吊り下げ香炉」、「宝座上の十字架」。
兜は、よくある西洋甲冑の兜より細面でイラン製だそうです。
吊り下げ香炉は四角の台に足がついて、上には方円方の蓋の上にドームがついている建物のような形だけれど、
吊り下げタイプとしては、日本の吊り下げ香炉と同様です。
こういうのって、洋の東西を問わない、というよりは、シルクロードのアチコチから流入してきた物なんでしょうね。
「宝座上の十字架」は金の十字架の中に磔刑のキリストが描かれていて、真珠の装飾があります。
これはね身につけるというより、室内に掲げて礼拝などしたんでしょうか・・・ちょっと大きめです。
「大盃メロン」とも、チラシの後ろに載っているから、サイトに行けば見られます。


第5章 18世紀の古都モスクワ

この辺は、豪華!豪華!超豪華!!
エカテリナ二世の戴冠式も1762年だそうで、豪華の真っ只中の時代です\(^^)/
何しろエルミタージュの時代ですものね。
玉座が凄い!豪華版です。ロマノフの時も持ってきてましたけど、もっと綺麗で豪華です。
赤のベルベットの貼り地がまだ新しい・・・修復したのかな?
ここで見られるのは「煙草入れ」。何点か出てましたけど小さな宝石箱という感じです。
当時としては、勲章より、煙草入れをもらうほうが名誉だったりしたそうです。


第6章 19世紀における国民的伝統の復活

さて、 ここがイースター・エッグの「モスクワ・クレムリンエッグ」です。
なんというか、意外に小さい!
私は、マイセンのスノーボールの壷くらいのイメージで考えていたので、ちょっと・・・
でも精巧は精巧です!
エッグの部分の陶磁器の膚の白さが素晴らしい\(^^)/
これは、例のニコライ二世が、アレクサンドラ皇后に贈った物だそうです。
いや、やっぱり、仲良しさんだったんですよね〜ハート(^^)

戴冠式用のマントはここだった。サイトで見られます。
まあ・・・裾が長く引かれていて重そう(^^ゞ
それなら聖職者の戴冠式用の衣装もここだっかな?

でー、ここで立体映像で、けっこう大きなスクリーンで、クレムリンの中核を成す寺院の映像が見られます。
戴冠式の様子もCGで写して行きます。
何も無かった柄ーンとした寺院の広間に、儀式用の祭壇が飾られ、柱に装飾幕が巻かれ、
戴冠する王や、儀式を行う祭司たちがゾクゾクと並んでいく様は一興です(*^-^*)


第7章 絵画と版画におけるクレムリンのイメージ

ここは、モスクワとクレムリンわ描いた絵画が集めて有ります。
歴史的価値は高いそうですが、あんまりなぁ・・・私の趣味ではないような・・・(^_^;
見られるのは
「モスクワ・クレムリンとカーメンヌイ橋の眺め」(F.Ya.アレクセイエフ」)
「武器庫の甲冑の間」(D.M.ストルコフ)
の二点です。武器庫の方はいいですね。
ヨーロッパ的なんだ、主題も描き方も(^_^;



「ロマノフ王朝と近代日本」展

2003年の5月に「ロマノフ王朝展」を見た、というのは、↑でも書きましたが、
今回は、江戸博の常設展の一部として、つまり、近代日本との交流という捉え方で展示されていました。
この分、別に220円取るのよ!セコイ!!
セコイ、といえば、相変らず、江戸博は展示目録を出しません!
図録を買えってか?!ひでえところだ!公共機関ですよ!!
だったら、一部十円でも二十円でも取って売ればいいじゃない?
何千円かの図録を買わなくちゃ出品状況が分からないなんて、ホントにナンセンスだ!!

えー、こちらの展示は
「日本とロシアの国交樹立のため、初めて日本に遣わされた外交官ニコライ・レザノフ関連史料」
「クルーゼンシュテルンの日本航海中に描かれた絵画作品」
「ニコライU世来日時にロシアカメラマンにより撮影された写真」
などなど・・・ですが。

特に印象に残ったのは
サダキチ・ガルトマン(ハルトマン)(1867〜1944)という
日本人女性の「おサダ」とプロイセン出身の商人ガルトマンとの間に生まれた男性が、
幼少時にはハンブルクに生活し、後にアメリカに移住、1887年からボストンに住み、
1920年代には、ハリウッドで俳優業をしていた、という事実!!
へぇ〜♪の世界ですよねぇ(^^)
これは早川雪舟の絶頂期とかぶるわけですが、二人の出会いはあったのでしょうか(^^ゞ
あ、それて゜ですね、このサダキチ・ガルトマン(ハルトマン)氏の素晴らしいことは、
1890年代から写真論などを纏めていて、当時の日本の風俗もそれによって分かるのだそうです。

あと、「日本とロシア」という雑誌が、1906年に早くも神戸から出版されていた。
15ページほどのものですが、神戸の国際色がよくわかります。
思えば1904年から日露戦争だよね・・・このサイトにも、
「ロシアが日本と戦争に」( 1904年 ロシア国立図書館所蔵)という絵が出てます。

でー、ロシア側から「滑稽な国ニッポン」(D.スレデン)というのが出ていたり(^_^;

「キターエフ・コレクション」というセルゲイ・ド・キターエフという人の収集が
プーシキン美術館から出品されています。
セルゲイ・ド・キターエフ氏は1864年生まれ。
1881年に海軍入隊、1912年に退役するまで日本近海を航海し日本美術の収集に努めたそうです。
それが歌麿・広重は驚きませんが、円山四条派とか川鍋暁斎、岸駒(がんく)などという人の作品もあるそうです♪
すごいねぇ・・・岸駒なんて、鑑定団見ていなければ、私なんか全然名前も聞いたこと無かったはずです(^_^;

ニコライ二世のものは、いろいろと知っている写真、見たことある、というのかな。
そういう品が多かったです。

「日本のミカド睦仁」 というの、明治天皇の写真は、何かの展示の時のチラシでうちにもあるのですが、
それを撮った写真家が、・・・あれぇ?!やっと、名前分かったと思って控えてきたのに・・・メモはどこだ(^_^;
ギャー(;_;)どっか行っちゃった(^_^;探さなくちゃ〜!!



「レオナルド・ダ・ヴィンチ―天才の実像」展

――東京国立博物館――

もう、かなりヨレヨレで、それでも芸大美術館とどっちにしようか、散々迷った(^_^;
だって、昨日から黒田清輝の「湖畔」が展示されているんだもの\(^^)/
ダビンチか黒田かと言ったら、ホントは躊躇なく黒田なんだけど、
実は、今回は、チケットが無料でも優待でもなくて、全額出費なのですよ〜(^_^;
というわけで、ここは、パスポートのある国博に行くベエか、と情け無い選択をしたのです(^_^;

まあ、ここは期待はしていなかったので、それなりに・・・
↓のロシア美術展と合わせて、後日書きます(^^ゞ

月曜日の世界史の予習というより、前回の復習(殆どノート整理で終わっちゃいますが)をしなくちゃ(^_^;
焦ってる!!





「国立ロシア美術館」展

――東京都美術館――


まず、初っ端にエカテリナ二世の肖像と胸像がありました♪
どちらのエカテリナさんも、サイトで見られますが、
これはいくつくらいの時のエカテリナさんでしょうね・・・?
胸像の方が少し若くて綺麗です。
肖像画の方は60才くらいかな・・・
ロマノフ王朝展(ハバロフスク博物館所蔵、ヨハン=ハプチスト・ランビ制作の1793年)
のより断然若いです♪
まあ、とにかく長生きして愛人をとっかえひっかえした大女帝ですから、ねぇ・・・12人とかいったっけ(^^ゞ
2003年9月に横浜人形の家でエカテリナ二世の人形が出品されていた時にも、
最初の愛人は青年将校のオルロフ、でポチョムキン、その後ズーボフ伯爵とか・・・いろいろいたらしいです(^_^;
エカテリナ女王がロシア人じゃなくて、アホのだんなに苦労して、
そのダンナをクーデターでほっぽりだして女帝になった、というのはちゃんと覚えておったのですよ(^^ゞ
・・・なんて書きましたっけ(^^ゞ

公式サイトに行くと、出品作品一覧があって、一点ずつ見られます♪
これはなかなか大サービス!
でも、アクセスの悪い方もいらっしゃって、ストレスの元だというお嘆きもありました(^^ゞ

ここの感想は、またちょっとあとでm(__)m