都家かつえ

――長島選手に求婚されそうでなんと言って断わりましょうか教えてくださいな、ハハ暢気だね♪――

実は↑これ、都家かつえのフレーズじゃありません(^_^;
もう一つ格下に「滝乃家鯉香」という女芸人がいまして、その人の持ち歌?なんですよ(^^ゞ
ただ、どういう芸をしていたか、というのに便利だから、一寸お借りしましたm(__)m
三味線一丁で何でも弾きこなし、渋い喉を聞かせながら笑いを取る、というパターンで、
これ↑は、分かり安いしょ(^^)

今、友近や青木さやか・光浦や久本のことを女芸人という言い方をしますが、
友近はともかく、久本は女優だし、他の人は「女芸人」と呼べるような芸を持っているとは思えないのですね(^_^;
最近では、内海恵子・好江が最高に近い女芸人でしたけど、彼女たちは漫才だから、ピンで、といえば
私の中では「山田邦子」が最後の女芸人です。
友近は女芸人というよりはやっぱり女優ですよね・・・。
彼女には一人芝居の要素があるし、現実にこのネタで一人芝居をやらせたいな、と思うものもある!
大好き・・・ちょっと嫌味なところもあるけど、誰かちゃんとした演出家がつけば大女優にもなれるよ♪

えー、都家かつえの話に戻りまして・・・
私が、この「我が愛のエンターテイメント」を書く気になったのは、
都蝶々さんのことがきっかけなんだけど、
実は、この人のことも書いておかなくちゃ、と思ったからなのです。

日本て、元々役者などは瓦者!瓦乞食!と蔑む習慣があって、
それをこのご時世でも引きずっている所があります。
さらに、その中でも、笑いとか喜劇を下に見るところがあって、けっこう悔しい思いをしている芸人さんもいるはずです。

能楽師に差別される歌舞伎役者が
歌舞伎役者は一番で、「浪曲師フゼイ」が、歌舞伎座の舞台を使ったら、
そんな汚らわしい舞台は踏めネェ、削りなおせ!と言って舞台を削りなおさせたり、
自分たちは、政財界人の宴席に肴代わり余興に侍ると
今度は自分たちの宴席に落語家を余興に呼んだりするわけ。

でー、更に、その芸人の世界でも・・・古い世界ですからね!
落語家は本道で、漫才・漫談・その他の芸は色物として一段下に扱うし、
猛烈男尊女卑!
差別されれば、差別された者が更に差別を繰り返す、という見事な差別の輪廻です(^_^;

あら、また逸れてるけど・・・。
しかし、そういう中でも女芸人の中にスーパーアイドルというか、大変な名人が出るのです。
その代表が山田五十鈴(この名前も死語かな(^_^;)で演じられ、
彼女の代表作となり、芸術選奨などを受賞しまくった
「たぬき」の立花家橘之助という女芸人がいますが、
昭和に至って登場したのが都家かつえなんですね(^^)

でー、これ、私が自分で書きたいというのに、さあ!名前が出てこない!!
いや、あの人で、あの芸で、と頭の中ではくっきり映像があるのに、名前が出てこない・・・老耄じゃぁ・・・涙!

東きみ枝の名前だけがぐるぐる回って邪魔するのですよ(^_^;
東きみ枝は都上英二と組んで関東の夫婦漫才ナンバーワンだった人です。
たぶん、東京の漫才協会の会長もしていたよね。
(私はもう一寸格下の宮田容々・ふじゆきえ(字を忘れちゃった!)の方が好きでしたけど)
君と一緒に歌の旅♪歌えば楽しユートピア♪昨日も今日も又明日も陽気な歌の歌い旅♪
歌う人よ三味人よ弾けば弾くほど歌が出る♪
で始まって
あ〜んまり長いのはお耳のお邪魔です♪それでは皆様、ご機嫌よろしくさようなら♪
というのが、関東の漫才の定番です(*^-^*)
でも、「かしまし娘」もこれ使ってましたよね・・・確か(^_^;

進まないねぇ・・・都家かつえ(^_^;

あー、でもその前に、出たついでですから、関東の漫才って
Wけんじとか、星セント・ルイスとかの男性コンビより、一昔前は夫婦漫才が多かった、と思うのですよ。
それで、その形態が男性はギターを持って弾く係り、女性は三味線持って歌う係り。
でー、この女性の歌のジャンルが偉く幅広くて歌謡曲(その時流行っている流行歌)を中心に小唄・端唄・俗曲も含めて
ANYTHING GOSE♪
男性は、都上英二なんて人は、ギター持って、口の所にハーモニカ吹けるように耳から下げていて!
後になって、拓郎とかフォークのミュージシャンが真似ているのを見てビックリした\(^^)/
だから、地下鉄漫才で有名になった「春日三球・珠代」というしゃべくり漫才の夫婦コンビって、かなり珍しい!!
逆に言うと、「三球・珠代」コンビは新しい形の夫婦漫才だったのかも、ですね(^^)
そういえば、私のゴヒイキの宮田容々・ふじゆきえコンビは、容々さんはギター持ってたけど、
ふじゆきえさんのほうは三味線弾けなかったのか、マラカス持ってました(^_^;

関西は、「ミス・ワカナ&玉松一郎」に代表されるようにしゃべくり漫才ですよね。
もっとも、玉松一郎って、アコーディオン弾いてたんでしょうか・・・本人を見たこと無いので、舞台だと持ってるものね(^_^;
「人生幸朗・生恵幸子」さんたちも楽器はなかったですが(^_^;

「かしまし娘」というのは一時凄い大ブームで、「かしまし娘」の名前を冠した番組が全国的に席巻してました。

この「かしまし娘」というのは、今もそれぞれが名脇役として、あっちこっち出ているから知っている率も多いでしょうが。
歌も上手いけど、女優としても素晴らしい人達だったんですよ♪

関西は「茶っきり娘」とか三人の組み合わせの「トリオ漫才」多いですよね。
今なら「森三中」か・・・ん?

進まないねぇ・・・都家かつえ(^_^;

でー、これは大変!と検索したけど出ないのよ!!
それでまた一ひねり(^_^;
立花家橘之助・○○○○・・・その系譜を継ぐのは、誰だ?
で、玉川スミは今の人?だから出るんじゃないか?
でー、出ました!!

某新聞のWEBサイトに出ていたんですけど、これを書き始めた当時だから、
今から3〜4年前?・・・スミマセン・・・ほったらかしてたm(__)m
今はこの記事なくなっちゃいまして・・・
(実は、その時コピーしちゃったんだけど)ここでノッケタラ上手くないのかしら(^_^;

玉川スミ
玉川スミといえば、なんといっても「松づくし」。少女歌舞伎時代、十五本の扇を使った初代市川牡丹創作の芸を百二十本を使うオリジナルに仕立て上げた“至芸”だ。

 「扇に鉛を仕込んでいるので十キロの米袋を三つ持つのと同じ重さ。この年でできるかねー。後継者もできてない」

 小島さんは「昔は“女道楽”といって、いろいろなネタを持ち、幅広い芸のできる人は大勢いたが、近年はほとんどいない。その意味でも貴重で、芸人の鏡といってもいい」と称賛を惜しまない。

 国立演芸場の十一月上席でも記念公演を行うが、スミは明治大正時代のスーパースター立花家橘之助、都家かつえも色物で果たせなかった女芸人として初めて落語会のトリを務める。

というわけで、都家かつえの背景がわかるんじゃないか、と思いますが・・・。

でー、冒頭にも書きましたが、
三味線一丁で、ど〜ンと寄席の口座に座って、小唄・端唄・俗曲、
そして、タイトルみたいな暢気節に載せて社会風刺から親子・男女の話まで幅広く語って聞かせます。
私は、それこそ中高時代位かな・・・良い社会勉強になりましたよ(^^)
「長島選手に〜」というのは都家かつえじゃないけど、そういう感じです。

かつえ師匠は、
座るや否や、客席をズィーッと見回して、「おい、よくきたな」てな、鈴々舎馬風(先代)風の挨拶をして、
徐に語りだすんだけど、
着物や帯は相当良いものを着ていたと思うんだけど、とにかくブルドックみたいな顔でねぇ(^^ゞ
でもまたそれが様になっているんですよ(^^ゞ

最近の名人と書いた内海恵子・好江師匠たちも三味線の腕は凄かったですけどね。
歌も渋い喉でよかったけど、ちょっと優等生だったでしょ(^_^;
かつえ師匠は上〜手く毒気を散らしてね〜〜(*^-^*)

芸!特にエンターテイメントの芸というのは、毒の散らし方が難しい!!
あまり毒気が強すぎると下品になるし、毒気が無いというと、またちょっと寂しい(^_^;
その塩梅がふつうの芸人か名人か、というところなんでしょう。
私が談志を評価しないのは、毒気が強すぎるから、という所もあるのかも。
アハハ・・・またドッカに飛びそうなので、これはここまで♪

口座を降りて、テレビのバラエティなどに出ても大姉御で、その頃の出演者に睨みを効かせてましたけど。
ビックリさせられたことがあります。
それは、バラエティの中での身の上相談コーナーだったのかな?
熱心に親身に答えているのは分かったけど、
それ以上に、その相談が終わった後、一緒の回答者で出演していた
自分の娘みたいな心理学者(って、憶えて無いんだけど、香山りかさん?)に、
急に泣き出して、自分の身の上を語りだしちゃったんですよ!
まあ、殆ど男女の話なんだけど、
いつもドーンとしているかつえ師匠にそんな裏側があったのか、と言うほど、
悲惨で苦労に飛んだ話でした。
えー!そこまで、テレビで内幕話していいの〜?という内容と、
その若い心理学者に訴えずにはいられない、その時のかつえ師匠の心中を思うと
可哀想というよりは呆然、というのに近かったかも(^_^;
テレビ番組の法もよく切らなかったわよね(^_^;

それ以後、かつえ師匠を見ると、その芸に酔うのと同時に、
その芸になるまでのアレコレを考えずにはいられない、という気持ちになりましたね(^_^;
ただ、強気一本槍の芸風で、今更、弱い顔は見せらりゃあしないよ!って心意気は買いだ!!

まあ、時の流れで、小唄も端唄も無い時代ですが、
考えようによれば、今のフォークのさだまさしやジャズピアノの弾き語りの綾戸智絵・物真似ピアニスト清水美知子なんかは、
現代のかつえ師匠なのかもしれませんね。
・・・というより、彼らの大本がかつえ師匠なのかも(^^ゞ

みんなが言いたいことを言っているような時代でも、
本当に聞きたい事を言っている人は少ないですからね。
そういう中で、現代のトークの達人たちが、庶民の琴線に触れるようなフレーズをちりばめたり、
それとない毒気を撒いたりしているのかも・・・。

それにしても、あの三味線を縦横無尽に扱いながら渋い喉を聞かせてくれる女芸人て・・・
まあ、いることはいるんですけど、柳家小菊という人と、もう一人若いお嬢さんみたいな人がいるんだけど、
どちらも、音曲師と言う感じで、ちょっと雰囲気が違うらしい(^_^;
特に、小菊と言う人は紫朝の弟子だ゜というし新内系の鶴賀の名前も持っているらしいので、
まあ、よく考えて三亀松(みきまつ、こちらはもっと死語か(^_^;)の雰囲気かも、ねぇ・・・(^_^;

でも、今、この件のおじようさんみたいな人の名前探して(うちにも切り抜きがあるはずなんですが(^_^;)
ウロウロしていたら、
けっこう寄席ファンのサイトがあってびっくり(^^ゞ
寄席の入りが悪い、という嘆き節もチラホラ書かれているけれど、
でも、これだけサイトがあって、ファンがいるなら、まあ安心て゜すよね(^^)
正蔵も脱税するほどご祝儀が集まったようだし、さ(^^)v

かつえ師匠なら、どう歌うかな?

寄席の客入りが悪いと嘆くが、噺家の懐はご祝儀だらけ♪
あんまり入りすぎて脱税だとさ♪ファンは先行き不安です、はは暢気だネェ♪

へい、お後がよろしいようでm(__)m