06月28日

海を渡ったビーズたちV
優美なる煌き
コスチューム・ジュエリーの世界

――北鎌倉小瀧美術館五周年記念特別展――

遂に、小瀧美術館に行ってまいりました(^^)

鎌倉に週一・週二で通っているのに、いつもバタバタと時間ギリギリで移動するので
通り道とはいえ、なかなか見られなかったのです(^_^;

今日は「世界史」のセミナーで鎌倉に行ったのですが、ちょっと体調が悪かったのです。
でも、フランス革命の面白いところで、ずぇ〜ったい、休みたくなかったのです!!
しかも、暑くて、どうよ、と思ったのですが・・・行ってしまいました(^_^;

で、その小瀧美術館・・・噂では一見の価値がある、と言う方と、あそこは雰囲気を売るお店よ、と言う方といらして・・・。
まあ、ショップ&ティールームが中心ですが、それでも、なかなかのところです(^^)

まず、建物が素敵です♪
今日は暑いだけではなくて、ど・ピーカンでしたので、正面の池底のモザイクが輝くようで大変に素敵でした(^^)v
そのまま左手に行くとmusieumshopがあり、右手バックがtearoomで、右手前方奥から入ります。
そのアプローチの仕方もなかなかです(^^)

で、今回は、
「海を渡ったビーズたち」をテーマに、平成13年より三部構成の企画展を開催したそうで、
その最終章というわけです。
20世紀初頭のヨーロッパで誕生したオートクチュールのためのジュエリーと、
アメリカに渡って発展し量産されたジュエリー、ということで
代表的デザイナー12人の作品が展示されていた・・・そうです(^_^;

実は、私は、個人名としては、ラリック(会社名でもある)くらいで、
ブランド名のシャネル・ブルガリ・サンローラン・デイオールなどなど・・・
の各企業デザイナーの ・・・そういえば、これも個人名で企業名だった(^_^;
まあ、そういう名前しか記憶になかったのですが(^_^;

 コスチューム・ジュエリーとは「非貴金属素材を用いて作られる」ネックレス、ブローチ、イヤリングなどの装飾品を指しています。
要するに宝飾品ではありません♪

「ダイヤモンド・ジュエリー」展19世紀宝飾の美術館ヨーロッパジュエリーの400年展
などでひっくり返りそうなバリバリの宝石に圧倒されてきましたけど、これはこれで素敵です(^^)

でも、でも、でも・・・・なまじの宝飾品よりお高いのですよ!!
偽者とか模造品ではない、アクセサリーとしての装飾品です!!
「衣服を飾ることで個性を際立たせる目的で作られたものです」という定義づけがありました。
なるほど、これもドレスを引き立たせるためのデザインの一部です・・・ボタンに凝ったり、羽をつけたりするのと同様に(^^)

飾り方(展示の仕方)も毛皮のカラーの上に絡めて見たり、人形に付けさせているものもありました。
しかし、「純宝石」(解説ではそういう呼び方をしていました)の代用品として見られたのは致し方のない事で、
ヨーロッパでは、あくまでもBijou de coutureと呼ばれるようにjewryとは見られなかったようです。

これがアメリカに伝わると、「選ぶ人の好みと感性を映し出す」ファッションの一部として根付いて行ったそうです♪
新大陸というのは重要なキーワードです。
もう、一つ見落とせないのは、
解説にあったのですが「ウォール街の暴落」です。
豪華な宝石を纏うには、ちょつと苦しい時代、
「ハリウッドの大スターたちにも強いインパクトを与えました。彼女らは競うようにスクリーンの中でそれらを身につけたのです。」
なるほどね♪

それから、素材的に、宝石よりは安価なため、大胆なデザインが可能だった、ということも大きいでしょう\(^^)/
もっとも、↑の本物の宝飾展でもかなり遊び心に溢れたデザインはありましたねぇ(^_^;
まあ、とにかく、宝石じゃなくてもここまで豪華に出来る、と言うのがミソなのでしょうか(^^)

ヴィクトリア王朝時代(1837〜1901)、アール・ヌーヴォー(1900〜1918)、アール・デコ(1919〜1929)の
ホワイトジュエリーの時代と呼ばれた1930年代までの作品約40点と、
1930〜1960年代の代表的なデザイナーのオートクチュールのためのジュエリー約70点、
アメリカを代表するクリエイターたちによるコスチューム・ジュエリー約100点
・・・ということでした。

私が特に面白いと思ったのは、
「ミリアム・ハスケル」と言う人のパールのネックレスなのです。
ミリアムというデザイナーはもともとイミテーションパールが好きだったそうです。
でぇ〜、これがびっくり、「模造真珠はこれまでボヘミアにほぼ独占されていたが」と言われて、へぇ〜♪の20乗。
それで続いて「がー、日本においても太刀魚の鱗を利用した研究がなされていた」って訳でして、
結局、「太刀魚の鱗の箔をこそげ落として乾燥させて溶剤で溶かしガラス玉に塗布する」ちゅうのですよ!!
ひぇ〜(^_^;そうなんですか・・・あの模造真珠って太刀魚の鱗!!
目から鱗のお話でしたm(__)m

で、またこの模造真珠が実によく出来ているのです♪
巻がとっても重厚で色も艶も言うことなし!!
巻が不ぞろいで形が真円じゃなくて、表面に微妙にエクボがあるなんて・・・もう凄いですm(__)m
この模造真珠に私は大感激してきてしまいました\(^^)/

なまじ本物の宝飾展を見ているからこそ、このBijou de coutureの素晴らしさもわかった、かも(^^)
今まで見た本物と本当に見分けが付かないティアラやネックレスばかりでした(^^ゞ
ニューヨークの五番街には、隣り合わせて本物の宝石を売る店と、
そのそっくりな模造品を売る店が並んで商売をしている、と聞いたことがあります(^^)
それぞれの用途に合わせてどうぞ、ということらしいです♪

サイトに行けばもつと詳しい解説と展示品も何点か見ることが出来ます(^^)